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大学・研究所にある論文を検索できる 「Notch Signaling-modified Mesenchymal Stem Cells Improve Tissue Perfusion by Induction of Arteriogenesis in a Rat Hindlimb Ischemia Model」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Notch Signaling-modified Mesenchymal Stem Cells Improve Tissue Perfusion by Induction of Arteriogenesis in a Rat Hindlimb Ischemia Model

前田, 修作 大阪大学

2021.03.24

概要

〔目的〕
Angiogenesisに対し、Arteriogenesi sはより太い血管径の側副血行路の誘導を指し、血流増加効果が大きいことから、重症下肢虚血において、より強力な治療効果が得られることが期待される。本研究では、Notchシグナル遺伝子改変間葉系幹細胞(SB623)は、下肢虚血ラットモデルにおいてArteriogenesisを誘導し、組織血流を改善することを仮説とした。

〔方法ならびに結果〕
実験①
血管内皮細胞 (HUVEC) をSB623細胞とTrans-wel1systemを用いて共培養し、その遺伝子発現をRNAシークエンスを用いて網羅的に解析した。その結果、SB623細胞は血管内皮細胞において angiogenesis に関連する経路だけではなく、Notchシグナル経路 (ρ<0.01) や fluid shear stress (ρ<0.01) に関する経路などの Arteriogenesis を誘導する可能性のある複数の経路の発現を増強した。また、その細胞上清のタンパク解析では、SB623 が MCP-1(ρ<0. 05), HGF(ρ<0. 05) など Arteriogenesis に関与するサイトカインが多く分泌することが示唆された。

突験②
Sprague-Dawleyラットの左後肢大腿動脈を結紮し下肢虚血モデルを作成した。虚血誘導後1週目に1×10(5)個のSB623細胞 (SB群,n=8)およびPBS(コントロ ール群,n=7)を左内転筋肉内の5箇所に投与し、その後4週間目までレーザードプラー血流計を用いて虚血下肢の血流量(虚血肢/健側肢×100%)の評価を行った。その結果、SB群の虚血肢の組織血流の有意な改善を認めた(投与後4週後の血流量,SB群:69±13% vs.コントロール群:56±13%, ρ=0.03)。また、SB群の虚血肢の筋萎縮(ρ<0.01)と織維化(ρ<0.01)の有意な抑制を認めた。さらに、治療4週間後の組織学的検討ではαSMA/vWF陽性かつ径が15μm以上の血管数(arterioles,12±3 /mm2 vs. 5±1/mm2,p<0. 01)は有意な増加を認めた。
さらに虚血肢における遺伝子発現をRT-PCR法で評価したところ、Arteriogenesisのマーカー遺伝子のEphB4の発現の増強(ρ=0.04)を認めた。

〔総括〕
Notchシグナル遺伝子改変間葉系幹細胞は、下肢虚血ラットモデルにおいてArteriogenesisを誘導し、組織血流を改善する。