Association Between Dietary Intake of n-3 Polyunsaturated Fatty Acids and Risk of Colorectal Cancer in The Japanese Population: The Japan Collaborative Cohort Study
概要
[目的 (Purpose) ]
n-3系多価不飽和脂肪酸(PUrA)摂取と大腸がん(CRC)罹患との関連には、一定した結論が得られていない。また、特定のPUFA摂取量と解剖学的部位別CRCに関する疫学的研究は限られている。そのため、Japan Collaborative Cohort (JACC) Studyのデータを用いて、日本人における総n-3PUFA、海洋由来n-3PUFA(エイコサペンタエン酸[EPA]、ドコサペンタエン酸[DPA]、ドコサヘキサエン酸[DHA])、植物由来n-3PUFA(α-リノレン酸[ALA])の食事摂取量と解剖学的部位別CRC罹患との関連を検討することとした。
[方法ならびに成續(Methods/Results)]
JACCstudy参加者のうち、ベースライン時点でがん既往歴がなく、自記式食物摂取頻度調査票に回答した40~79歳の42,536名を対象とした。追跡期間中(中央値13.8年)のCRC曜患は699例であった。Cox比例ハザードモデルにより多変量調整ハザード比を算出した。摂取量が25%値未満群と比べた75%値以上群の遠位結腸がん確患ハザード比(95%信頼区間)は、ALAで0.41 0.21-0.81、P trend = 0.01)であった。ベースライン時点から3年、5年、10年以内に診断された遠位結腸例を除いても同様の傾向がみられた。海洋由来n-3PUFA (EPA+DPA+DHA)の摂取は、いずれの部位のCRC確患とも関連がみられなかった。
[総括(Conclusion)]
ALA摂取量が多いほど遠位結腸がん罹患リスクが低くなることが示唆された。