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大学・研究所にある論文を検索できる 「Phosphorylation of MYL12 by Myosin Light Chain Kinase Regulates Cellular Shape Changes in Cochlear Hair Cells」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Phosphorylation of MYL12 by Myosin Light Chain Kinase Regulates Cellular Shape Changes in Cochlear Hair Cells

大矢, 良平 大阪大学

2021.05.31

概要

〔目的(Purpose)〕
蝸牛有毛細胞は感覚において重要な役割を担っている。発生段階の有毛組胞の形態変化は聴毛の適切な配置に関与しており、また成熟した有毛細胞ではCochlear Amplificationと呼ばれる音の増幅機構に必須であることが知られている。近年、神経上皮細胞の形態変化を起こす分子機構として頂端結合複合体の収縮(頂端収縮)が、有毛組胞にも存在することが発見された。頂端収縮は神経上皮細胞水平方向の形態変化を制し神経堤の発達に必須である。神経上皮細胞と同様に、有毛細胞の頂端結合複合体もF-actinとnOn-nuscle myosin II(MII)から機成され、NIII上のミオシン調節軽鎖のリン酸化により収縮が制されている。しかし、有毛細胞のNNIIを構成するミオシン制御軽鎖(MRLC)とそのリン酸化酵素であるミオシン怪鎖キナーゼ (MLCK)のアイソフォームは未知である。よって、本研究の月的は、有毛細胞の頂端収縮に関与する分子を同定し、誰CKによるMRLCのリン酸化が有毛細胞の形態変化への関与を調査することである。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
まず、有毛細胞における頂結合複合体の存在を確認するため、ラット(生後0日、Wister ral)の朝牛コルチ器を摘出しwhole mounlで免疫染色(抗NIIC抗休およびPhalloidin)を行った。その結果、有毛細胞の頂部分、細胞膜直下にF-aclinとnon-muscle myosin II(NII)からなるベルト状の構造が確認された(Actomyosincable)。次に、有毛細胞に発現するMRLCとMLCKのアイソフォームを同定するため、ラット(生後0日、7日、21日)のコルチ器を単離してRNAを回収してMRICおよびMLCKの各アイソフォームに対するdroplet digital PCRを行った。その結果、コルチ器に発現するILCとしては、心筋型(YL2)と骨格筋型 (IYLPF)は認められず、非筋型/平滑筋型として知られるMYLI2A/BとMYL9のみが認められた。また、コルチ器に発現するMLCKとしては、心筋型MYLII)と骨格筋型(MYLK2)の発現は認めず、平滑筋型 (MYLK1)のみ発現が認められた。また、生後1日のラットのコルチ器の疫染色において、MYLI2のみが有毛細胞のActomyosin cableに存在することが確認された。一方で、有毛細胞以外の細胞にはMYL9とMYL12の両方の発現が認められた。次に、SmNLCKがMYL12をリン酸化することを確認するために、in vilroリン酸化反応を行った。酵菜であるSmMLCKタンパク質は293T細胞から精製し、基質であるHYLI2Bタンパク質は大腸菌を用いて精製した。精製したIYL12BとSaMLCKを150 mll calmodulin. 1 mll Calle. 5 mll Ngcleの条件下で30C、1時間反応させた後、phos-tag SDS-PAGEを用いて電気泳動を行った。その結果、リン酸化されたMYL12Bが検出され、MYL12がsmMLCKにより直接的にリン酸化されることが分かった。さらに、リン酸化MRCK抗体を用いた免疫染においても鯛牛内でML12がリン酸化されることが分かった。最後に、SuNLCKによるMYL12のリン酸化が期牛有毛胞の形態変化に影響を及ぼすかを調べるために、コルチ器にMLCK特的害薬である11-7(11M)を投与し免疫染色を行い、有毛細胞の細胞面積の変化を測定した。その結果、添加前(34.3土2.901m2)に比べ添加後(38.2 土3.25 14m')は細胞面積が有に拡大した(p=0.01. N= 10,one-way ANOVA posi hoc Turiey'slest)。また、ML-7のwaslout後1時間では添加前と有意な差がないまでに有毛細胞系が回復した(34.9土2.071m2)。さらに、リン酸化MRLC抗体を用いた免疫染色でも、肌一7添加により蝸牛有毛細胞のMYLI2リン酸化レベルの減少とwashout後のリン酸化レベルの回復が観察され、朝牛有毛細胞径とMYL12リン酸化レベルとの間に負の相関が認められた。

以上より、蝸牛有毛胞のactomyosin cableではsmILCKによりMYLI2がリン酸化され、SmILCKを害によりMYLI2のリン酸化レベルが低下することで蝸牛有毛細胞径が拡大することが証明された。

〔総括(Conclusion)]
蝸牛有毛細胞の頂端結合複合体には、神経上皮細胞と同様のP-actinとMNIIからなるactomyosin cableが存在する。平滑筋型ミオシン調節軽鎖キナーゼ (SmlLCK)によるミオシン調節軽YL12)のリン酸化は、蝸牛有毛細胞のActomyosin cableの収縮を介して水平方向の細胞形態変化を制している。

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