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大学・研究所にある論文を検索できる 「Cohomology of the spaces of commuting elements in Lie groups of rank two」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Cohomology of the spaces of commuting elements in Lie groups of rank two

Takeda, Masahiro 京都大学 DOI:10.14989/doctor.k24165

2022.09.26

概要

離散群πからLie群Gへの準同型のなす空間をHom(π,G)で表す.空間Hom(π,G)は離散群πを基本群にもつ多様体上の平坦G接続の基点付きモジュライ空間と同一視されることから,幾何学や数理物理学において重要である.また,代数幾何学や表現論でも盛んに研究されており,Gの共役作用による商空間は特性多様体と呼ばれ,これらの数学分野に加えて低次元トポロジーにおいて基本的な研究対象である.特に、πが自由abel群Zmのときに空間Hom(π,G)はGの互いに可換なm組の元のなす空間と同一視されることから,Gの可換元のなす空間と呼ばれる.この論文ではGの階数が2のときにHom(Zm,G)のコホモロジーをある体上で決定し,ある不変式環に対するShephard-Todd型の定理の存在に対する証拠を与えた.

空間Hom(Zm,G)のトポロジー,特に,ホモトピー論に関する研究は2007年のAdemとCohenによる研究をきっかけに盛んに行われてきた.彼らはZmの自然な余単体構造が誘導するHom(Zm,G)の単体的構造を用いて,Hom(Zm,G)は一回懸垂することによりある空間たちの一点和となることを示した.このホモトピー分解を用いて,Baird-Jeffry-SelickとCrabbは独立に安定ホモトピー同値

Hom(Zm,SU(2))'s∨mk=1(mk)ΣXk

を与えた.ただし,X1=S3,X2=S2∨(RP4/RP2),Xk=ΣRP2∨(RPk+2/RPk−1)(k≥3)である.この安定ホモトピー分解の証明はSU(2)が非常に単純な空間であるということに依存しており,他のLie群の場合にはAdem-Cohenの分解の因子を記述することは極めて困難である.したがって,この分解からホモロジーを計算することも困難である.一方,Hom(Zm,G)のコホモロジーに関してBairdはある公式を与えた.この公式を与える前に,古典的な結果を思い出す.TをGの極大トーラスとし,WをGのWeyl群とする.以下,コホモロジーはWの位数を割らない標数をもつ体上のものとする.写像

G/T×T→G,(gT,t)7→gtg−1

はWの作用で不変なため写像G/T×WT→Gし,写像

H∗(G)→(H∗(G/T)⊗H∗(T))W

を得る.この写像が同型であることは古典的に知られており,表現論的にはShephard Toddの定理の一般化であるSolomonの定理により証明できる.これを一般化した