Preoperative balancing ability evaluated by one leg standing time with open eyes is useful predictor for the postoperative needs of nursing care service after TKA
概要
本邦は超高齢社会となり,生活に何らかの介護を要する高齢者が急増している.そこで,2007年より,日本整形外科学会は,高齢者の運動器機能不全をロコモティブシンドローム(ロコモ)と提唱し,介護予防の啓発を行っている。
主に高齢者に施行される人工膝関節全置換術(TKA)の対象患者の多くは,術前より介護リスクが既に高いと考えられるがu,TKAによりそのリスクがどの程度軽減されるかを,術前に予測できれば,適切な退院指導が可能となる.
今回,我々は,ロコモの判定ツールとして開発されたロコモ25スコアより介護リスクを判断し,運動器不安定症の診断基準の一つである,開眼片脚立位時間(ST)を術前に評価して,TKA術後1年時点での介護リスクが予測できるかを検討した。