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大学・研究所にある論文を検索できる 「New Parameters of Ultrafast Dynamic Contrast‐Enhanced Breast MRI Using Compressed Sensing」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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New Parameters of Ultrafast Dynamic Contrast‐Enhanced Breast MRI Using Compressed Sensing

Honda, Maya 京都大学 DOI:10.14989/doctor.k23073

2021.03.23

概要

標準的な乳房 MRI ではダイナミック造影により早期相および後期相における病変の信号変化を評価し、造影剤による早期相での濃染および後期相での洗い出しが悪性病変に典型的とされる。後期相までの撮像は、長い撮像時間を要する点が問題となる。超高速撮像では高時間分解能および高空間分解能により超早期相での造影剤の流入時の信号変化を可視化することができ、従来の後期相での信号変化の代替としての可能性が期待される。本研究では、圧縮センシングを用いた超高速撮像により、超早期相における信号変化を 3 つのパラメータで評価し、乳房病変の良悪鑑別における診断能を後方視的に検討した。

2016 年から 2018 年に京都大学医学部附属病院で超高速撮像を含む乳房MRIを撮像された 121 名のうち、撮像前に治療介入がなく、組織学的に病理診断が確定した 75 名(20-79 歳、中央値 52 歳)を対象とした。撮像には 3 テスラ装置および乳房専用コイルを用いた。超高速撮像は造影剤注入の 15 秒前から 60 秒後の間に 20 相撮像した。超早期相の画像から 3 名の放射線科医が独立して 3つのパラメータ、即ち①Maximum slope (MS):信号上昇率(%/秒)、②Time to enhancement (TTE):信号上昇が始まるまでの時間(秒)、及び③Time between arterial and venous visualization (AVI):乳房内の動脈および静脈の造影される時間の差(相)をそれぞれ測定した。各パラメータにつき、良性病変と悪性病変での差をウィルコクソンの順位和検定により算出し、また良悪鑑別における診断能について受信者操作特性から得られる area under the curve(AUC)および感度、特異度を算出した。診断能については通常のダイナミック造影 MRI から得られる時間強度曲線の形状との比較検討も行った。

結果、75 症例中 15 症例が両側病変を有した為、90 病変(悪性 61、良性 29)に対して解析を行った。MS および TTE の検者間一致率は良好であり、診断能の検討には平均値を用いた。AVI は合意により決定した。MS の中央値は悪性病変 29.3%/秒、良性病変 18.4%/秒となり、悪性病変は良性病変に比し有意に高値を示した(p 値<0.001)。TTE の中央値は悪性病変 7.0 秒、良性病変 12.0 秒で、悪性病変は良性病変に比し有意に低値を示した(p 値<0.001)。AVI の中央値は悪性病変 2.7 相、良性病変 4.4 相で、悪性病変は良性病変に比し有意に低値を示した(p 値=0.006)。診断能の検討では、MS、TTE および AVI の AUC は同等で(0.76-0.78)、時間強度曲線の形状(0.69)よりやや高い傾向にあった。悪性病変の中では浸潤性小葉癌は MS が低く、TTE および AVI は高い傾向にあり、乳頭状病変は特に MS が高く TTE および AVI が低い傾向にあった。

今回の検討により、圧縮センシングを用いた超高速撮像により得られる超早期相パラメータは臨床的には標準的なダイナミック造影 MRI と同程度の診断能であり乳房病変の評価が可能であることが示された。また、これらのパラメータは病理組織との関連がみられた。

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