Racial/ethnic differences in average CA125 and CA15.3 values and its correlates among postmenopausal women in the USA

概要

[目的（Purpose）］
健常な閉経後女性において、血中のCA125およびCA15.3の値は人種を含む様々な困子により影響を受けている。本研究はこれらのバイオマーカーが人種によって差があるのかを検討し、さらに人種別に健常な閉経後女性で血中CA-125値とCA15.3億に影響を与える因子の探索を行うことを目的とした。

［方法ならびに成績（Methods/Results）］
米国のNational Health and Nutrition Examination Survey （NEIANES）の2001-2002のサイクルに参加した946人の閉経後女性の血中CA125およびCA15.3を測定し、質問薬で得られた様々な困子との関連を調べた。多変量解析を行いCA125とCA15.3と人種との関連をべた。人種別にCA125とCA15.3の幾何平均値を困子別に算出し、大度比検定を用いて人種間での有意差の有無を検討した。

有人種は自色人種と比べて血中CA125値は低く、非ヒスパニック系白人と比べ非ヒスパニック系黒人の血中CA125値は-29.0%（95%C1-42.5%，-12.2%）、メキシコ系アメリカ人は-6.4%（95%CE -18/1%，6.9%）であった。CA125値と年齢および出産の有無に人種間で有意差を認めた。血中CA15.3値に関しては、非ヒスパニック系白人と比べ非ヒスパニック系黒人の方が数値が高い傾向にあり、平差は17.8%（95%C1 -0.5%、38.3%）であった。CAI5、3値と年齢、出産回数、自然閉経年齢に人種間で有意差を認めた。

〔総括（Conclusion）］
閉経後女性では、非ヒスパニック系黒人は非ヒスパニック系白人と比べ血中CA125値が低く、血中CA15.3値が高い傾向にあった。本研究の結果より、これらのバイオマーカーを診断やスクリーニングに用いる際には人種を考慮する必要があることが示唆された。