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大学・研究所にある論文を検索できる 「Male mice with fast-twitch muscle-specific knockout of the androgen receptor have a sarcopenia phenotype and impaired muscle function」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Male mice with fast-twitch muscle-specific knockout of the androgen receptor have a sarcopenia phenotype and impaired muscle function

細井, 達矢 東京大学 DOI:10.15083/0002007051

2023.03.24

概要

[課程-2]
審査の結果の要旨
氏名 細井 達矢
サルコペニアの発症機序は多彩だが、主要因の一つとして内分泌系の加齢性変化があ
る。特にアンドロゲン-アンドロゲン受容体 (AR) が重要な役割を果たす可能性は指摘され
てきたが、そのメカニズムに関しては未だ十分に解明されていない。本研究は AR の骨格
筋における役割を明らかにするため、Cre/loxP システムを用いて速筋特異的 ARKO
(fmARKO) マウスを樹立、その表現型の解析を試みたものであり、さらに細胞培養実験を
行って、下記の結果を得ている。
1. 筋骨格の解析:fmARKO 雄マウスは筋力や耐容能の低下を示した一方で、筋重量は保
たれ、骨格筋における AR は筋重量の維持には必須ではないが、筋質に影響を与える
ことが示された。同時に大腿骨密度も低下し、Osteosarcopenia が示唆された。
2. 筋組成の変化:形態学的差異は認めなかったが、Oil Red O 染色で fmARKO 雄マウス
の筋繊維内に脂肪滴を認めた。また筋繊維タイプ別の免疫染色では、遅筋比率の上昇
を認めた。この筋繊維タイプの変化は、AR 欠損に伴う MyoD の発現抑制により、遅
筋関連遺伝子の発現が活性化された結果であることが示唆された。
3. 網羅的遺伝子発現解析:ARKO に伴うポリアミン生合成関連遺伝子の著明な発現低下
を認め、qPCR でも確認された。一方で限定的な評価ながら、ARKO に伴うオートフ
ァジーの有意な変化は認めなかった。
4. 性差:上記の変化は fmARKO 雌マウスでは認めず、サルコペニアの病態における性差
が示唆された。
5. 初代培養系における筋芽細胞の解析:ARKO によるポリアミン生合成の低下と DHT
による回復の可能性を示し、アンドロゲン、ポリアミン生合成とサルコペニアの関連
が示唆された。
以上、本論文は速筋 AR が筋繊維タイプの変化や筋機能維持に主導的役割を果たすこと、
ポリアミン生合成がアンドロゲン-AR 系に制御され、ポリアミン代謝と筋機能、脂質代
謝、骨密度に多様な関連が存在することを見出した。今回樹立した fmARKO マウスによ

り、これまで着目されてこなかった AR の筋繊維タイプ特異的な役割・性差の解析が可能
となり、サルコペニアの機序解明と新規治療薬開発の基盤となるものである。
よって本論文は博士( 医学 )の学位請求論文として合格と認められる。

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