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ARによる無線通信品質見える化とユーザ誘導を用いた通信品質制御法

原 啓祐 早稲田大学

2021.03.15

概要

1.1 研究背景
近年,スマートフォンやアクセスポイント(AP)などの無線通信端末が急増し,無線 LAN(Local Area Network)の利用が急増している.ICT 総研の調査による,公衆無線 LANの利用者数の予測を図 1.1.1 に示す.図 1.1.1 より,公衆無線 LAN の利用者数は 2011年から 2021 年の間に増加し続けているのが分かる.また,公衆無線 LAN の利用者数だけでなくアクセスポイントの数も増加している.携帯の主要キャリヤである,NTT ドコモ,KDDI,ソフトバンクは人の集まる場所に公衆無線 LAN を展開している.[3]では, 3 社の公衆無線 LAN の合計数が 2012 年から 2015 年の間に倍以上に増えていることを示している.
このように,無線 LAN の利用者やアクセスポイントが急増すると,チャネル干渉・競合,パフォーマンスアノマリー問題などの通信品質の劣化を引き起こす.通信品質の劣化は,ユーザ体感品質を示す,QoE(Quality of Experience)も低下させる.これらの問題は技術的な課題だけではなく,ユーザの行動により引き起こされる.
これらの問題を解決するために,ユーザ誘導に関する多くの研究が行われてきた.ユーザの意識と行動を変えるために,インセンティブをユーザに与え,ユーザの行動を変容させる研究が行われた.

図 1.1.1 公衆無線 LAN サービス利用者数予測
ICT 総研 2018 年 公衆無線 LAN サービス利用者動向調査と2013 年度公衆無線 LAN サービス利用者動向調査を参考に著者作成[1][2]

1.2 研究目的
第 1 節で述べた問題を解決するために,図 1.2.1 に示すようなユーザ誘導が行われてきた.図 1.2.1 では,混雑しているアクセスポイントから空いているアクセスポイントへの誘導と,アクセスポイントから遠いユーザを近くのアクセスポイントへ誘導することを示している.
誘導させるためには,ユーザにインセンティブを与える必要がある.既存研究ではそのインセンティブとして,通信品質を示す品質マップ,移動先の環境を画像で示す方法などがある.
本研究では,AR(Augmented Reality)で可視化した通信品質をユーザへのインセンティブとする.また,AR の表示法による通信品質制御方を提案する.

図 1.2.1 ユーザ誘導

1.3 本論文の構成
本論文の構成について述べる.本論文は全 6 章で構成されている.序論(第 1 章)から始まり,本論(第2章から第5章),結論(第 6 章)で終わる構成となっている.
第 1 章では,研究背景と目的及び本論文の構成に関して述べる.また,本節も第 1章に含まれている.
第 2 章では,通信特性による無線 LAN の品質劣化の要因として,無線 LAN,パフォーマンスアノマリー問題,チャネル⼲渉と競合,隠れ端末問題に関して述べる.
第 3 章では,ユーザ誘導のための AR による通信品質の可視化として,モビリティマネジメントとその応用,無線 LAN ユーザ誘導における従来⼿法と問題点に関して述べる.
第 4 章では,AR によるユーザ誘導として,AR,実装した AR アプリケーション,主観評価実験の目的と方法,主観評価実験の結果,アンケートの流れ,実験結果に関して述べる.
第 5 章では,ユーザ誘導のシミュレーションによる評価として,Social Welfare,ユーザ誘導の概要,シミュレーションの概要,シミュレーションの結果に関して述べる.
第6章では,結論として,本研究の主たる結果をまとめる.また,本研究における今後の展望について述べる.

次に,本論文における図番号などについての約束事に関して述べる.
章,節は次のような順序で大項目から小項目へと移る.
例:第2章,2.1

式,図,及び表は,節単位で通し番号をつける.
例:式(2.1.1),図2.1.1,表2.1.1

参考文献は次のように文中や文末に文献番号で示し,本論文の最後で文献情報を示す.
例:[2]

この論文で使われている画像

参考文献

[1] ICT 総研, “2018年公衆無線 LANサービス利用者動向調査,” 2021 ICT Research & Consulting, https://ictr.co.jp/report/20181012.html, online, accessed on Aug. 2020.

[2] ICT 総研, “2013年度公衆無線LANサービス利用者動向調査,” 2021 ICT Research & Consulting, https://ictr.co.jp/report/20131219000054.html, online, accessed on Aug. 2020.

[3] 総務省, “公衆無線LANの現状及び最新動向について,”情報通信白書, https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/292101.pdf、 online, accessed on Dec. 2020.

[4]服部武、藤岡雅宣、“改訂三版ワイヤレス・ブロードバンド教科書高速 IPワイヤレス編,”インプレスR&D、p.129、Nov. 2008.

[5] 三木冨美枝, 野林大起, 福田豊,池永全志, “

[6]数の伝送レートが混在する無線 LAN 環境における通信特性評価,”信学技報, vol.108, no.457, NS2008-230, pp. 489-494, March 2009.

[7]国土交通省, “モビリティ・マネジメント,” https://www.mlit.go.jp/common/000234997.pdf, online, accessed on Dec. 2020.

[8] 牧野愛, 矢守恭子,大西健夫, 高橋英士,城島貴弘, “無線 LANにおけるユーザ誘導のためのモビリティマネジメントの適用と分析,”信学技報, vol.115, no.496, CQ2015-114, pp.37-42, March 2016.

[9] 矢守恭子、大西健夫、高橋英士、城島貴弘、“無線 LANにおける品質マップを用いたユーザ誘導実験の設計,”信学技報, CQ2015-115, vol.115, no.496, pp.43-48, March 2016.

[10] ⽯⽥翼, ⽮守恭⼦, ⽥中良明, “無線 LANアクセスポイント誘導における移動要因分析,”信学総⼤, 総合⼤会講演論⽂集, no.B-11-19, p.268, March 2020.

[11] Rooking, “Wi-Fi、BLE、LTE、⾳量の電波強度可視化アプリ「AR-WAVE」をリリースしました,” Rooking Inc., https://www.rooking.co.jp/works/51/, online, accessed on March 2020.

[12]河本健, “人間の目には見えない空気成分をITで可視化するさすがAR!空間スキャン・センシングに挑戦,”インターフェース, vol.45, no.6, pp.68-73, June 2019.

[13] 神原誠之、“拡張現実感(Augmented Reality : AR)概論、”情報処理学会,情報処理 vol.51, no.4, p.367, April 2010

[14]川田十夢,佐々木博, “「拡張現実」と「仮想現実」の違い,” “ARで何が変わるのか?,”ソーシャルメディア・セミナー(編), pp.25-26,技術評論社,東京, 2010.

[15] “ARKit,”Apple Inc., https://developer.apple.com/jp/documentation/arkit/, online, accessed on April 2020.

[16] 長沢伸也, “感性工学の基礎と現状,”日本➚ァジィ学会誌, vol.10, no.4, pp.647-661, Aug. 1998.

[17] T. Tullis and B. Albert, “ユーザビリティとは何か,”ユーザエクスペリエンスの測定、篠原稔和(監訳), pp.4-5,東京電機大学出版局,東京, 2014.

[18]林佑紀、矢守恭子、田中良明、 “自律移動アクセスポイントを用いた無線 LANのQoE 特性、”信学総大, 総合大会講演論文集, no.B-11-8, p.257, March 2020.

[19] 磯村美友, 三好一徳,山口一郎,熊谷菜津美,村瀬勉,小口正人, “多数の無線 LANにおける干渉とキャプチャエフェクト解析,” DICOMO2013, IPSJ Symposium Series(CD-ROM), vol.2013, no.2, July 2013.

[20] 銭 飛、ns3によるネットワークシミュレーション、森北出版株式会社、東京、2014.

[21] “NS-3,” 2011 ̶ 2021 nsnam, https://www.nsnam.org/, online, accessed on April 2020.

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