リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

大学・研究所にある論文を検索できる 「神奈川大磯における別荘居住者間の関係性と別荘地の立地特性の変遷」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

コピーが完了しました

URLをコピーしました

論文の公開元へ論文の公開元へ
書き出し

神奈川大磯における別荘居住者間の関係性と別荘地の立地特性の変遷

小山 七海 荒井 歩 東京農業大学

2020.12.31

概要

神奈川県大磯は,その温暖な気候により近代に別荘地として注目された。1885(明治18)年に陸軍軍医である松本順によって海水浴場が開設されたことで別荘地としての発展が始まる。1887(明治20)年には国鉄東海道本線の大磯駅が開業し,1896(明治29)年に初代総理大臣伊藤博文が大磯に住んだことで多くの著名人が大磯に別荘地を設置した。本研究は,別荘居住者の職業属性と別荘地の所在地を調査した上で,別荘居住者間の関係性を明らかにした。加えて別荘居住者の大磯における行動状況も整理した。さらに,職業属性および入居年代毎に別荘地の立地場所の傾向を分析し,大磯の景観的特性との関係について考察を行った。調査の結果,別荘地では政治家を中心としたコミュニティが形成され,伊藤博文,陸奥宗光,西園寺公望,加藤高明,山県有朋の5名が別荘地形成のキーパーソンとして挙げられた。また別荘居住者は大磯において政治的交流や病気療養を行っていたほか,地域のために寄付行動を行っていた。別荘地の範囲を地形特性に基づき8つの領域に区分し,各領域内における別荘地の分布状況を調べた結果,居住年代毎に別荘地の立地傾向に特徴があることが明らかとなった。

この論文で使われている画像

参考文献

1) 国土交通省(2017)明治150年関連施策明治記念大磯邸園(仮称)の設置を閣議決定.〈http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi10_hh_000263.html〉(最終アクセス2020年02月17日)

2) 明治期の立憲政治の確立等に貢献した先人の業績等を次世代に遺す取組に関する検討会(2017)明治期の立憲政治の確立等に貢献した先人の業績等を次世代に遺す取組について(報告書).http://www.ktr.mlit.go.jp/showa/ooiso/kihonkeikaku/dai1kai/sankou1.Pdf(最終アクセス2020年02月17日)

3) 大磯町都市計画課(2009)大磯町景観計画.大磯町.pp.26-41.

4) 十代田朗,渡辺貴介,安島博幸(1992)戦前の関東圏における別荘の立地とその類型に関する研究.日本建築学会計画系論文報告集第436号:79-86.

5) 十代田朗,渡辺貴介(1995)明治期の大磯「禱龍館」及び,稲毛「海氣館」にみる海浜リゾート計画思想に関する比較研究.日本都市計画学会学術研究論文集30:19-24.

6) 水沼淑子,加藤仁美,鈴木伸治(2006)湘南地域における住宅地形成と景観構造の変容に関する研究.住宅総合研究財団研究論文集No.33:111-122.

7) 水沼淑子(2011)明治大正期における大磯町西小磯の別荘建築.日本建築学会学術講演便概集:241-242.

8) 水沼淑子(2012)明治大正期における大磯町東小磯の別荘建築.日本建築学会学術講演会建築歴史意匠:9-10.

9) 水沼淑子(2016)明治期家屋台帳による大磯の初期別荘建築の実態.日本建築学会計画系論文集第720号:467-476.

10) 大磯町教育委員会(1992)大磯町文化財調査報告書第37集大磯のすまい.大磯町教育委員会,大磯町

11) 大磯町(2008)大磯町史通史近現代.大磯町教育委員会,大磯町.

12) 鈴木昇(1990)大磯の今昔(四).鈴木昇,大磯町.

13) 鈴木昇(1992)大磯の今昔(五).鈴木昇,大磯町.

14) 鈴木昇(1994)大磯の今昔(六).鈴木昇,大磯町.

15) 浅野総一郎(2010)伝記叢書351伝記浅野総一郎.大空社.pp.42.

16) 伊藤正徳(1995)伝記叢書175加藤高明上巻.大空社,pp.48,184,368,375,507,584.

17) 榛葉英治(1985)大隈重信─進取の精神学の独立(下).新潮社,pp.201,230.

18) 伊藤正徳(1995)伝記叢書175加藤高明下巻.大空社,pp.752,753,755,768,782.

19) 岩井忠熊(2003)西園寺公望.岩波書店,pp.78,122,139,153,164.

20) 樋口いく子(2009)ハマの風富貴楼お倉物語.幻冬舎ルネッサンス,pp.310.

21) 鳥居民(1997)横浜富貴楼お倉.草思社,pp.61,97,254,255.

22) 山本四郎(1980)京都女子大学研究叢刊5寺内正毅日記─一九○○~一九一八─.京都女子大学,pp.91,98,759,762.

23) 町田市立自由民権資料館(2016)民権ブックス29号中島信行と俊子.町田市教育委員会,pp.13,31,33,41.

24) 河竹繁俊(1955)中村吉右衛門.冨山房,pp.467,513.

25) 小田部雄次(1991)梨本宮伊都子の日記.小学館,pp.126,172.

26) 勝田龍夫(2014)重臣たちの昭和史(下).文藝春秋,pp. 19,175,360,445.

27) 正宗白鳥(1994)作家の自伝5正宗白鳥.日本図書センター,p.6.

28) 鈴木要吾(1994)伝記叢書137蘭学全盛時代と蘭畴の生涯,大空社,p.246.

29) 高橋栄一(2013)東京人2013-12.都市出版,p.20.

30) 佐々木雄一(2018)陸奥宗光「日本外交の祖」の生涯.中央公論社,pp.93,138,243,261,263,286.

31) 岡崎久彦(2003)陸奥宗光とその時代.PHP文庫,pp.565,571,573.

32) 由井常彦(2010)ミネルヴァ日本評伝選安田善次郎─果報は練って待て─.ミネルヴァ書房,pp.322.

33) 北康利(2010)陰徳を積む銀行王・安田善次郎伝.新潮社,pp.270.

34) 伊藤之雄(2009)山縣有朋─愚直な権力者の生涯.文藝春秋,pp.36,239.

35) 麻生和子(2012)父吉田茂.新潮社,pp.231-234,240,249,259.

36) http://www.town.oiso.kanagawa.jp/isotabi/miryomi/hassyou/kaisuiyoku.html(最終アクセス6月18日)

37) 樋口忠彦(1975)景観の構造,技法堂出版.

38) 十代田朗,安島博幸,安井裕之(1992)戦前の武蔵野における別荘の立地とその成立背景に関する研究.造園雑誌.55(5):373-378.

39) 石川直生,荒井歩(2011)文化人の描写に基づく我孫子 の景観構成要素の把握.東京農業大学農学集報.Vol.56, No.2:190-198.

40) 久保有生,荒井歩(2019)杉村楚人冠による我孫子・手 賀沼における景観保護活動の取り組み.東京農業大学農学 集報.Vol.64,No.3:92-107.

参考文献をもっと見る