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大学・研究所にある論文を検索できる 「腫瘍性骨軟化症の診断に関するトランスレーショナルリサーチ」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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腫瘍性骨軟化症の診断に関するトランスレーショナルリサーチ

古家, 美菜絵 東京大学 DOI:10.15083/0002007004

2023.03.24

概要

[課程-2]
審査の結果の要旨
氏名古家美菜絵
腫瘍性骨軟化症は骨折や偽骨折から ADL の低下、寝たきりに至る疾患であり、その治
療は腫瘍の外科的切除が第一選択となる。しかしその原因病変の局在診断はしばしば困難
であり、局在の未同定症例が多く存在する。そこで腫瘍性骨軟化症の診断において 2 つの
検討を行い、以下の結果を得た。
1. 26 例の腫瘍性骨軟化症症例に対して、核医学検査および FGF23 全身静脈サンプリン
グ検査の有効性を検討した。PET/CT、ソマトスタチンシンチグラム、サンプリング検
査の感度はそれぞれ 42.3%、38.4%、57.7%であった。PET/CT、ソマトスタチンシン
チグラムについては、サンプリング施行後にあらためて画像を見直し、腫瘍に集積が
ないかを確認したところ、感度がそれぞれ 53.8%、53.5%と上昇した。
2. PID 染色技術を用いて骨検体における FGF23 産生量の定量化を試みた。その結果、
人工股関節置換術を施行した腎機能正常患者の骨検体に比べ、腫瘍性骨軟化症の正常
骨部分における FGF23 産生量は抑制されていた。
本研究により、まず局在診断の手法としてのサンプリング検査の重要性が示された。核
医学検査にサンプリングを組み合わせることでより確実に腫瘍の同定が可能となる。
さらに、腫瘍性骨軟化症の患者の正常骨部分においては FGF23 産生が抑制されている
ことが病理学的に示された。今後腫瘍性骨軟化症が強く疑われるにも関わらず腫瘍が同定
できない患者において、PID 染色を用いて FGF23 産生量を評価することで、FGF23 産生
が抑制されていればやはり腫瘍がどこかに存在すると推測できる。一方で FGF23 産生の
抑制を認めなければ全身性に FGF23 産生が亢進していると考えられ、遺伝性疾患など他
疾患の検索を行うなど、その後の検査、治療方針に役立てることが可能となる。
よって本論文は博士( 医

学 )の学位請求論文として合格と認められる。

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