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大学・研究所にある論文を検索できる 「Tumor endothelial cell-induced CD8+ T-cell exhaustion via GPNMB in hepatocellular carcinoma」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Tumor endothelial cell-induced CD8+ T-cell exhaustion via GPNMB in hepatocellular carcinoma

Sakano, Yoshihiro 大阪大学

2022.09.22

概要

[目的 (Purpose)]
汗細胞痛は、外科的切除等の根治的治療を施行しえたとしても治療後の再発率は高卒であり、予後不良である。肝細胞癌は、画像上血流豊富な多血性腫瘍であり、血管新生が癌の発育・進展に深く関与していると考えられている。腫瘍組織内の血管内皮細胞は、痛紅胞からの各種サイトカインに曝露されているため、正常血管内皮細胞INEC: normal endothelial cell)と異なる機能を保持していると考えられており、腫瘍血管内皮細胞 (TEC:tumorendothelial cell)と呼ばれる。腫瘍組織内の血管構造は不規則に拡張・蛇行し、脆弱な血管壁を有しており、それらの異常構造が癌細胞の増殖および転移に関与していると考えられている。これら腫瘍血管の構造や機能を正常化することで、腫瘍浸潤CD8陽性T細胞が増加したとの報告もみられることから、TECと免疫細胞の間には相互作用が存在することが示唆される。

本研究の目的は、肝細胞癌においてTECがCD8陽性T細胞に与える影響について検討し、新規治療標的を同定することとした。

[方法ならびに成續 (Me thods/Results)]
マウス肝癌細胞株(BNL)を用いて皮下題場を作成し、CD31マイクロビーズを用いた磁気細胞分離法によりTECを、マウスの正常肝臓からNECを分離培養した。腫瘍生着率の低いBLをマウスの生体内で継代し、生者卒の高い細胞としてBNL-Tを樹立した。マウス皮下腫瘍モデルにおいて、BNL-T単独群、BNL-T+NEC混合群と、BNL-T+TEC混合群の腫痬体積を比較検討したところ、BNL-T+TEC混合群は、他の2群と比較して腫瘍体積が増加した(BNL-T群:476mm、BNL-T+NEC群:663mme、BNL-T+TEC群:921mm'、pく0.05。以下p<0.05を有意差ありとした)。また、皮下腫瘍における腫痬血管数をCD31蛍光免疫染色で、腫瘍浸潤CD8陽性T細胞数等をFACSで、比較検討した。腫瘍血管数はBNL-T+TEC混合群で1視野当り33.4個であり、他の2群と比較して有意に増加していた(BNL-T群:25.2 個、BNL-T+NEC群:26.8個。腫瘍浸潤CD8陽性T細胞数は、BNL-T+TEC湿合群で1.3個/ngと有意に減少を認め、PD-1陽性Tiロ-3陽性CD8陽性細胞の比率が31.2%と他の2群と比較して有意な増加を認めた (BNL-T群:1.9個/1g、0. 2%、 BNL-T+NEC群:1. 9個/1g、2.78)。各群において、腫瘍浸潤CD8陽性T細胞を単離し、ELISPOT assayでIPNy産生能を評価した。BNL-T+TEC混合群において、他の2群と比較して腫場内浸潤CD8陽性T細胞の1Fドーン産生能は有意に低下していた。以上からTECによりCD8陽性T細胞の疲弊化を認めたと考えられた。

次に、次世代シークエンサーを用いてTECおよびNECの遺伝子発現解析を行い、NECと比較してTECにおいてfold changeが5倍以上の発現差を認めた42遺伝子を同定した。42遺伝子中、glycoprotein nonne tastatic nelanona protein B (GPNMB) に関して、以降の解析を行った。NECとTECにおけるGPNABの発現をaRT-PCRおよびrestern blot法にて評価した結果、TECにおいてGPNMBの発現元進を認めた。次に、TECにおいて2種類のsiRNAを作成してGPNBの発現抑制を行い、細胞増殖能や遊走能の変化を検討した。GPNNBの発現抑制により細胞増殖能と遊走能の有意な低下を認めた。最後に/rivoにおいて、GPNIS発現を抑制したTECを使用して皮下腫瘍を作成し、腫瘍体積や腫瘍内の腫瘍血管数、腫場浸潤CD8陽性T細胞数、『細胞の機能活性を評価した。BNL-T+ TEC siGPMAB1混合群、およびsiGPNMB2混合群は、BN-T+TEC Seramble siRNA混合群と比較して、腫瘍体積 (674mm、715mmlや腫瘍血管数(視野当り24.2個、24.8個)は有意に減少した(BNL-T+TEC Scramble SiRNA混合群:1050mm®、35.6個)。また腫瘍内浸調CD8陽性T細胞数は1.5個/mg、2.6個/mgと有意に増加し、PD-1陽性Tin-3陽性CD8陽性T組胞の比率は16.1%、13.8%と有意に低下していた (BNL-T+TEC ScramblesiRNA混合群:1.2個/mg、22.7%)。BNL-T+ TEC siGPNNB1合群、およびsiGPNAB2混合群から単離した腫瘍浸潤CD8陽性T細胞は、BNL-T+TEC Scramble siRNA混合群から単離した腫瘍浸潤CD8陽性T細胞と比較して、IFN-r産生能は有意に増加しており、T細胞疲弊化の改善が認められた。

[総括 (Conclusion)]
肝細胞癌における腫瘍血管内皮細胞 (TEC)は、GPNIBを介してCD8陽性T細胞の疲弊化を誘導していた。GPNNBは新規治療標的となりうる可能性が示唆された。

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