森林科学総合実習報告(令和3年度)
概要
1.実習概要
森林科学科では,学科4年次生を対象とした「森林科学総合実習」を開講している.この実習では,講義,演習,実習で培った知識や技術を活用して,実践的な課題に対してグループ単位で実践学習(Project-Based Learning: PBL)に取り組むとともに,課題解決を通したデザイン能力,企画・調整能力,報告書作成能力,プレゼンテーション能力の育成を目指している.
令和3年度の総合実習では船生演習林における間伐施業計画の立案を課題とした.現在船生演習林では林齢25年の間伐未済が7.45ha,林齢40年の間伐未済が155haとなっており人工林面積の40%に及んでいる.一方,間伐未済林分の齢級の進階が進み間伐「手遅れ」状態になっている林分も存在している状態で至急検討が必要な重要課題となっている.本実習では対象林の現地調査および過去の森林調査,試験地の調査結果を精査し,間伐の要不要の判定,優先順位を決定し船生演習林における今後の間伐施業計画の立案することとした.班ごとに担当林班を割り振り(該当林地面積および小班数で均等化),結果を統合して間伐施業計画とした.
実習は5班構成(各班7,8名)で実施することとし,課題提起後計5回の対面ミーティング,計5回のオンラインミーティング,計2回の現地調査を実施し,中間発表および最終発表をC-learning上でのオンデマンド形式で開催し協働板上で質疑応答を行った.その後報告書および抄録を提出した.報告会での質疑応答,提出された報告書などをもとに,1)企画立案,2)実地調査,3)成果のまとめ,4)成果発表,5)報告書,の各項目について評価を行なった.
2.報告要旨2.1船生演習林1・2林班間伐施業計画(1班)
キーワード:間伐,相対幹距,地位指数,林齢,若齢林,齢級,AHP法,保育,密度管理
天海遥・小林諒・佐藤昂弥・千野恵理子・畑裕樹・星野祐介・百瀬夕唄