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大学・研究所にある論文を検索できる 「[研究トピックス]飛騨DST共同利用報告 : 小型放電装置を用いた偏光分光によるプラズマ診断手法の開拓」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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[研究トピックス]飛騨DST共同利用報告 : 小型放電装置を用いた偏光分光によるプラズマ診断手法の開拓

川手, 朋子 京都大学

2023.04

概要

小型放電装置を用いた偏光分光によるプラズマ診断手法の開拓
本研究の目的は非等方な放射場・粒子速度場中
にあるプラズマの磁場を、高精度で取得する方法を
確立することである。手法として誘導結合プラズマを
生成し磁場・放射場等を印加する。放射される原子
発光線をドームレス太陽望遠鏡設置の高精度偏光
分光計測装置で観測することにより、太陽彩層を模
擬したプラズマの弱磁場を10 G以下の精度で得る。
またプローブ計測やレーザー飽和吸収分光等を組
み合わせることで高精度磁場計測、および不定性
除去手法の検証を行う。
本研究は2021年度に核融合研発展的研究スター
ト支援に採択され、2022年3月に小型放電装置を組
み立て、ファーストプラズマの点火に成功した。2022
年8月に製作した放電装置を京都大学飛騨天文台
ドームレス太陽望遠鏡の焦点面に設置し、誘導結
合プラズマ(ICP)の分光偏光計測とともに太陽プラズ
図 1 (a)太陽プロミネンスの Ha 像。
マとの比較を行った。ICPおよび太陽プロミネンスプ
(b)製作・設置した放電装置。
ラズマは系の大きさが8桁違うものの、電子温度・電
(c)太陽プロミネンス(赤)と放電プラズマ
子密度・中性原子柱密度は同程度とすることが可能
(黒)のヘリウム発光線スペクトル。
であるため、直接比較ができる(図1)。
次に放電装置真空容器外に永久磁石を設置し、その磁石位置を変化させることにより
ICPに可変磁場を印加した。また同時にレーザー光を導入し、弱磁場に対する偏光信号の
応答を調査した結果を図2に示す。ここで真空容器
内の磁場分布は大気開放時にテスラメータによりプ
ローブ計測を行なっている。レーザー光の中心波長
は 1083.03 nmとした。光吸収により 1083.03 nm発
光線に対応する上準位 He I 1s2p 3P2の占有密度が
上昇し、レーザー入射のない場合に比べて発光線
強度が上昇していることがわかる。非等方なレーザ
ー光を入射したことにより He I 1s2p 3P2の縮退して
いる磁気副準位に非一様な分布が現れ、発光線に
10%程度の直線偏光が現れた。さらに弱磁場を印加
することにより直線偏光度の減少、さらに10 G以上
での直線偏光の消失が確認された。これらの結果か
ら、ハンレ効果による10 G以下の磁場に対する偏光
信号の変化を有意に確認できた。

図 2 レーザー光・磁場を同時に導入
した際の発光線強度 (I) とその直線
偏光 (Q/I, U/I) 成分

参考文献: Kawate et al. ...

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