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大学・研究所にある論文を検索できる 「4. 惑星物質の動的圧縮状態」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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4. 惑星物質の動的圧縮状態

奥地, 拓生 京都大学

2023.05

概要

原始の太陽の周囲で微粒子,小天体,小惑星が衝突と合体を繰り返すことで,現在みられるような惑星や衛星が誕生した.これらの天体は衝撃圧縮現象を頻繁に経験していたと考えられる.このような衝撃圧縮現象の過程を,レーザー衝撃圧縮実験の手法によって研究する意義を簡単に述べる.特に酸化物(鉱物およびそのアナログ物質)については,ハイパワーレーザー照射によって衝撃圧縮を引き起こしつつ,フェムト秒X 線パルスによって超高速の回折計測を行うことで微視的構造の時間変化の解析が可能になり,天然の隕石試料等と強くリンクする重要な結果が得られている.将来展開としては,さらにX 線吸収分光を組み合わせた解析等を考えることができる.

参考文献

展を明確にするために,さらに高い時間分解能の計測を

[ 1 ] T. Nakamura et al., Science 333, 1113 (2011).

[ 2 ] T. Yokoyama et al. Science 10.1126/science.abn7850

(2022).

[ 3 ] M. Ito et al., Nat. Astron. 6, 1163 (2022).

[ 4 ] T. Okuchi et al., Nat. Commun. 12, 4305 (2021).

[ 5 ] 奥地拓生:SPring8/SACLA 利用者情報 26, 341 (2021).

[ 6 ] T. Kimura et al., J. Chem. Phys. 142, 164504 (2015).

[ 7 ] M. Millot et al., Nat. Phys. 14, 297 (2018).

[ 8 ] M. Millot et al. Nature 569, 251 (2019).

[ 9 ] M. Guarguaglini et al., Sci. Rep. 9, 10155 (2019).

[10] A. Ravasio et al., Phys. Rev. Lett. 126, 025003 (2021).

[11] A.E. Gleason et al., Sci. Rep. 12, 715 (2022).

[12] B.W. Jones, Discovering the Solar System, 2nd Edition (John Wiley & Sons, Chichester, 2007).

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Acta 53, 197 (1989).

[14] V.B. Prakapenka et al. Nat. Phys. 17, 1233 (2021).

[15] G. Weck et al., Phys. Rev. Lett. 128, 165701 (2022).

[16] N. Tomioka and T. Okuchi, Sci. Rep. 7, 17351 (2017).

[17] N. Tomioka et al., Commun. Earth Environ. 2, 16

(2021).

[18] Y. Inubushi et al., Rev. Sci. Insrum. 92, 053534 (2021).

デザインしていくことが必要であろう.

太陽周囲に多く存在していた二種類目の固体微粒子は,

宇宙存在度が 3 位の酸素と, 7 位のケイ素, 8 位のマグネ

シウムなどがつくる“鉱物”である.高温でも昇華をし

ないことから,それらが太陽系の内側の高温の領域にお

いて集積を起こして惑星を構成した[1,12].ただし境界

的な温度の領域では鉱物と氷が混合したものが天体の材

料となった[2,3].先に述べたように,動的な圧縮場での

鉱物の構造相転移の経路や時間進展は,ハイパワーレー

ザー衝撃圧縮によって明瞭に捉えることが可能になり

[4,5],得られた結果が衝突を経験した隕石に残された高

密度鉱物の産状とも強くリンクすることがわかった[16,

17].このような研究の将来像としては,これまでに実現

した X 線パルスによる超高速時間分解回折計測に加えて,

同様のパルスを使ったエネルギー分散 X 線吸収分光が重

要な方向性の一つと考えられる.これは基礎的なところ

からの技術開発がいる課題である.ケイ素やマグネシウ

ムの吸収端エネルギーは軟 X 線領域にあって光学系の構

172

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