REPPUシミュレーションを用いた高エネルギー電子降下現象の研究
概要
R
E
P
P
Uシミュレーションを用いた高エネルギー電子降下現象の
研究
Study on energetic electron precipitation using REPPU simulation
研究代表者:片岡龍峰
(国立極地研究所)
kataoka.ryuho@nipr.ac.jp
研究分担者:村瀬清華
(総合研究大学院大学)
murase.kiyoka@nipr.ac.jp
担当:シミュレーション実行と解析、論文執筆
研究目的 (Research Objective):
サブストーム現象の成長相に現れる高エネルギー電子降下現象( EEP )について、
昭和基地の PANSY レーダーやイメージングリオメーターの観測結果から同定されて
おり、本研究では、サブストーム開始前にもかかわらず中間圏大気の電離源として重
要な要素である可能性のある成長相 EEP の空間的(緯度・経度)広がりについて議
論する。
計算手法 (Computational Aspects):
サブストーム現象などの研究に使われているグローバル磁気流体シミュレーショ
ン REPPU を用いる。シミュレーションの入力値とする太陽風パラメタとしては、実
際に観測された太陽風データのほか、複数の異なる理想的な条件でも確認しておく必
要がある。
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研究成果( Accomplishments
上記の EEP について、 REPPU シミュレーションを利用することで、電子のジャ
イロ半径に比べて磁場の曲率が小さくなる領域(これが REPPU シミュレーションか
ら求められる)を電離圏にマップした領域が、観測される EEP の分布と矛盾しない
ことを確認した。成長相の EEP が、サブストーム開始・爆発相の情報を有している
か否か、つまり成長相の EEP と、サブストーム開始のタイミングや爆発相の規模の
関係性を発見できれば、サブストームの予測に利用できる可能性があるが、この検証
は今後の課題である。
公表状況( Publications )::
(論文)
1. Murase K., et al. (2022), Mesospheric ionization during substorm growth phase, J. Space
Weather Space Clim., Volume 12, 18, https://doi.org/10.1051/swsc/2022012. ...