書き出し
母親の自覚に基づく母乳育児確立のアセスメントツールの開発
概要
本研究は,母親の自覚に基づく母乳育児確立の状態を捉えるためのアセスメントツールの開発を目的とした。
これまでに明らかにした母乳育児確立の概念分析や質的研究の結果を基に,66 項目の「母親の自覚に基づく母乳育児確立評価尺度(試作版)」を作成した。その結果を基に,18 項目の「母親の自覚に基づく母乳育児確立評価尺度(本調査版)」を作成し,信頼性と妥当性を検証した。
その結果,「母親の自覚に基づく母乳育児確立評価尺度(最終版)」は 4 因子 17 項目から 構成され,第 1 因子から第 4 因子までの Cronbach’s α 係数はいずれも 0.75 以上で,尺度全 体の α 係数は 0.88 であったことから,信頼性と構成概念妥当性を確認した。また尺度合計 得点において,児の栄養方法別に有意な差がみられたことから,基準関連妥当性を確認した。
以上のことから,「母親の自覚に基づく母乳育児確立評価尺度(最終版)」の信頼性と妥当性が検証された。