Immunohistochemical and ultrastructural evidence for the pathogenesis of white matter degeneration in patients with panencephalopathic-type Creutzfeldt-Jakob disease: inducible nitric oxide synthase overexpression in bizarre astrocytes

概要

令和 2年 9月

小浜博司
主

学位論文審査要旨
査

副主査
同

岡 田

太

畠

義

郎

加 藤

雅

子

主論文
Immunohistochemical and ultrastructural evidence for the pathogenesis of white
matter degeneration in patients with panencephalopathic-type Creutzfeldt-Jakob
disease: inducible nitric oxide synthase overexpression in bizarre astrocytes
（Panencephalopathic型クロイツフェルト-ヤコブ病患者における白質変性の病因の免疫
組織化学的および超微細構造的証明：奇異な星状細胞における誘導型一酸化窒素合成酵
素の過剰発現）
（著者：小浜博司、楠（伊井）真広、加藤聖大、加藤雅子、加藤信介）
令和2年

Neuropathology

40巻

319頁～327頁

参考論文
1. Ultrastructure of spinal anterior horn cells in human Niemann-Pick type C (NPC)
patient and mouse model of NPC with retroposon insertion in NPC1 genes
（ヒトニーマン-ピック病C型（NPC）患者とNPC1遺伝子にレトロポゾンを挿入したNPC
マウスモデルにおける脊髄前角細胞の超微細構造）
（著者：楠（伊井）真広、小浜博司、加藤聖大、野村芳子、長嶋和郎、二宮治明、
加藤雅子、加藤信介）
令和2年

Pathology International

70巻

422頁～432頁

審

査

結

果

の

要

旨

本研究は、panencephalopathic(PE)型クロイツフェルト・ヤコブ病症例を用いて、病理
組織学的に脳白質の星状細胞における誘導型一酸化窒素合成酵素の発現を検討した。その
結果、PE型クロイツフェルト・ヤコブ病の変性白質内には、核の肥大と細胞質辺縁への局在
ならびに細胞質肥大の特徴を有する奇異な星状細胞が出現し、この星状細胞は誘導型一酸化
窒素合成酵素ならびに抗酸化酵素スーパーオキサイド・ディスムターゼ１を発現すること
を明らかにした。超微形態的には、奇異な星状細胞内に遊離ポリリボソーム様顆粒が多数
存在することを観察した。本論文は、これまで原因不明であったPE型クロイツフェルト・
ヤコブ病における白質変性に伴う変化を組織学的に示したものであり、神経病理学の分野
において明らかに学術水準を高めたものと認める。