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大学・研究所にある論文を検索できる 「Isolation of tissue-resident endothelial stem cells and their use in regenerative medicine」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Isolation of tissue-resident endothelial stem cells and their use in regenerative medicine

射場, 智大 大阪大学

2021.03.24

概要

〔目的(Purpose)〕
 血管は組織への酸素・栄養素の供給、老廃物の排出のみならず、組織特異的な形態形成に重要な役割を担っており、組織再生を考趑する上で血管の再生は不可分な要素と考えられる。しかし、血管を再生する手法についての報告は多くはなく、血管再生法の確立が望まれている。こうした背景の元、幹細胞様の性質を示す組織内在型血管内皮細胞として同定された血管内皮SP(E-SP)細胞に着目し、これらを用いた血管再生について研究を行った。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
 医療応用を考慮し、比較的低侵襲に採取できる、又は術中の余剩部位として入手可能な組織として、脂肪組織と皮膚組織、胎盤組織を候捕組織として、それぞれの組織からE-SP細胞が単離可能か解析した。E-SP細胞は、薬剤排出能等の亢進により、DNA結合色素のHoechst色粢で染色されない(Side Population)内皮細胞のことを指し、本研究においてもHoechst色素による染色をセルソーティング前に行い、検討を行なった。その結果、候補となる三種の組織全てからE-SP細胞の同定並びに細胞回収を行うことができた。
 回収されたE-SP細胞の細胞増殖能についてコロニーフォーメーションアッセイにより検討したところ、コロニー形成能を示したのは脂肪•皮僻組織由来のE-SP細胞のみであり、胎盤組織由来E-SP細胞ではコロニー形成能を認められなかった。
 更に、in vivo における血管構築能について検討を行なった。脂肪組織由来のE-SP細胞をマトリゲルと混和し、これを皮下へと移植した所、マトリゲル内部で移植したE-SP細胞による血管ネットワークの構築が確認された。また、下肢虛血モデルマウスの下肢筋肉中へ移植したところ、虛血部位における血管の構築と構築された血管内での血流が認められた。
 次に、E-SP細胞の由来を確認する事を目的として、GFPマウス由架の骨髄移植マウスを用い検討を行なった。フローサイトメトリーにより、骨髄移植を行なったマウスにおいてE-SP細胞の解析を行なった所、全てがGFP陰性を示し、E-SP細胞は骨髄に由来しない、即ち内皮前駆細胞(EPC)として知られる細胞とは異なる細胞集団である事が示された。
 最後に、幹細胞様の内皮細胞マーカーとして知られるCD157について、E-SP細胞における発現についてフローサイトメトリーを用い検討を行なった。その結果、脂肪・皮膚由来のE-SP細胞には、他の内皮細胞と比較して高い割合でCD157陽性血管内皮細胞が含まれている事が示された。

〔総 括(Conclusion)〕
 医療現場にて利用できる可能性が高い組織よりE-SP細胞が採取できる寧が明らかとなった。今後、これらの細胞を用いることにより、虛血性疾患の治療や組織再生へ応用できる可能性が示された。

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