リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

大学・研究所にある論文を検索できる 「Potential of Soluble Decellularized Extracellular Matrix for Musculoskeletal Tissue Engineering - Comparison of Various Mesenchymal Tissues」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

コピーが完了しました

URLをコピーしました

論文の公開元へ論文の公開元へ
書き出し

Potential of Soluble Decellularized Extracellular Matrix for Musculoskeletal Tissue Engineering - Comparison of Various Mesenchymal Tissues

花井, 洋人 大阪大学

2022.03.24

概要

〔目的(Purpose)〕
筋骨格系組織はスポーツ外傷や交通事故により高頻度に損傷を受け、また加齢変性により不可逆的な機能低下を来たす。関節支持組織である関節軟骨や半月板は自己修復能力が乏しいため、一旦損傷すると自然修復は期待されず、関節破壊が進行するが、未だに有効な治療法は存在しない。さらに加齢に伴う筋肉量の減少や骨脆弱化は、ADL障害のみならず生命予後の低下を来たすことが知られており、臨床上問題となっている。そのため、筋骨格系組織に対する再生医療に注目が集まっている。

近年、生物学的足場材として間葉系組織から得られた脱細胞化細胞外マトリックス(dECM)を用いた再生医療研究が盛んであり、すでに臨床応用されたdECM製品もある。dECMは生体親和性に優れた足場材である一方で、移植時のサイズや形状のミスマッチを生じる欠点がある。本研究では、dECMから抽出した可溶性タンパク質の筋骨格系組織再生への応用の可能性に着目し、様々な間葉系組織から得られたdECMとその可溶性成分の組織特異的な性質について明らかにすること目的とした。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
9種類のブタ由来間葉系組織(軟骨、半月板、靱帯、腱、筋肉、滑膜、膝蓋脂肪体、脂肪、骨)を、組織ごとに分離•細断化し、界面活性剤(TritonTM-X100)とヌクレアーゼを用いた単ープロトコルにて脱細胞化し、各dECMを尿素により可溶化した。各脱細胞化組織中の細胞核は消失し、DNA含有量は有意に減少し、すべての組織において脱細胞化基準を満たした。dECMのコラーゲン含有量は元の組織と比較して著変なく、半月板が最大で、次いで靭带、腱組織であった。グリコサミノグリカン含有量は、軟骨組織が最大で、次いで半月板で、両者の含有量は脱細胞化処理により有意に減少し、その他の組織においても減少を認めたが、組織ごとの含有量の分布は保たれていた。また、可溶性成分中のタンパク質組成は、各組織で異なる分布を示した。代表的な成長因子含有量として、bFGFは軟骨で最大、IGF-1は骨で最大、VEGFにおいては、背に次いで半月板で多く、TGF-β1は軟骨、半月板、靭帯の順で多く、組織特異的な組成を示した。更に、各可溶性成分をヒト滑膜由来間葉系幹細胞とコラーゲン足場材とともに培養することで、各々異なる遺伝子発現変動を認め、組織特異的な分化誘導傾向を示した。

〔総括(Conclusion)〕
本研究で用いたdECM可溶性成分は、様々な足場材と混合でき、サイズや形状によらない使用ができるため、今後の筋骨格系組織再生における要な手法となり得る。

全国の大学の
卒論・修論・学位論文

一発検索!

この論文の関連論文を見る