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大学・研究所にある論文を検索できる 「The effect of cholecalciferol supplementation on allograft function in incident kidney transplant recipients : A randomized controlled study」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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The effect of cholecalciferol supplementation on allograft function in incident kidney transplant recipients : A randomized controlled study

土井, 洋平 大阪大学

2021.03.24

概要

〔目的(Purpose)〕
 腎移植患者では皮膚癌リスク軽減のため日光曝露回避が推奨されている他、ステロイド使用に伴うビタミンD異化亢進などから、特に高用量のステロイドを使用する腎移植後早期にビタミンD不足(血中25[OH]D濃度低値)が多いことが知られている。腎移植患者を対象とした観察研究では、ビタミンD不足と推算糸球体濾過量(eGFR)低下、腎線維化進行、日和見感染症、急性拒絶などとの関連が報告されているが因果関係は不明である。本研究の目的はビタミンD欠乏リスクの高い腎移植後早期の患者において、天然型ビタミンD3 (Cholecalciferol)投与により、移植腎機能が改證するかどうかを検討することである。

〔方法(Methods)〕
 方法は二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験。名古屋第二赤十字病院において、生体腎移植後1力月の患者をビタミンD3 4000 IU/日もしくはプラセボの2群に割り付け、移植後12力月までフォローした(介入期間11力月)。主要評価項同は移植後1力月から12力月のeGFR変化とした。副次評価項同として移植後12力月時点の腎間質線維化•尿細管萎縮 (IFTA)、アルブミン/クレアチニン比やTGF-/3 1などの尿バイオマーカーの変化、高カルシウム血症(補正カルシウム濃度 >11g/dL)及び入院を要する感染症を設定した。統計は連続変数に関してはベースライン値で補正した共分散分析、カテゴリー変数に関してはFisherの正確確率検定を用いた。

〔成績(Results)〕
 2016年1月から2018年7月の問に193人が無作為化され、96人がビタミンD3群、07人がプラセボ群に割り付けられた。投薬開始前に6人が離脱し、最大解析対象集団はビタミンD3群92人、プラセボ群95人であり、最終的に180人が試験を完遂した。対象患者は約70%が男性であり、ベースライン時の年齢、eGFR、25 (OH) D濃度はそれぞれ52歳、46 mL/min/1.73 m2、10 ng/mL (中央値)であった。試験終了時にはビタミンD3群で25(011)D濃度は40 ng/mL (中央値)まで上昇しており、プラセボ群との群問差は25 ng/raL (95%信頼区問,22 to 28)であった。主要評価項目であるeGFR変化はビタミンD3群1.2 mL/min/1.73 m2 (95%信頼区間,-0.7 to 3.1)、プラセボ群1.8 mL/niin/1.73 in2 (95%信頼区間,-0.02 to 3.1)であり、群間差は-0.7 mL/min/1.73 is2 (95M信頼区問,-3. 3 10 2. 0, P=0. 63)で有意差を認めなかった。暦別解析ではeGFRく45 mL/min/l.73 m2、尿アルブミン/クレアチニン比>30 mg/g Creの群においてビタミンD3群でプラセボ群に比較し有意なeGFR低下を認めた(-4. 3 mL/min/l.73 m2 [95%信頼区間.-7. 3 to-1.3]. -4. 7 mL/min/l.73 m2 [95%信頼区間.-8. 4 to-0.9])。副次評価項目の移植後12か月時点でのIFTA、尿アルブミン/クレアチニン比や尿TGF-01の変化、高カルシウム血症及び入院を要する感染症の頻度は2群間で差を認めなかった。

〔総括(Conclusion)〕
 腎移植後早期からのビタミンD3補充は移植腎機能に影響を与えなかった。eGFR低値、尿アルブミン/クレアチニン比高値の症例ではビタミンD3補充に注意が必悪である。

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