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書き出し

Increased numbers but reduced resorption activity of osteoclasts in toll-like receptor 2 (TLR2) deficient mice [an abstract of entire text]

宗山, 昂史 北海道大学

2023.03.23

概要

Title

Author(s)

Citation

Issue Date

Doc URL

Increased numbers but reduced resorption activity of osteoclasts in toll-like receptor 2 (TLR2) deficient mice [an
abstract of entire text]

宗山, 昂史

北海道大学. 博士(歯学) 甲第15496号

2023-03-23

http://hdl.handle.net/2115/89621

Type

theses (doctoral - abstract of entire text)

Note

この博士論文全文の閲覧方法については、以下のサイトをご参照ください。

Note(URL)

File Information

https://www.lib.hokudai.ac.jp/dissertations/copy-guides/

Takafumi_Muneyama_summary.pdf

Instructions for use

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

学位論文内容の要約

学位論文題目
Increased numbers but reduced resorption activity of
osteoclasts in toll-like receptor 2 (TLR2) deficient mice
(Toll 様受容体2(TLR2)欠損マウスの破骨細胞数
増加と骨吸収能低下について)

博士の専攻分野名称

博士(歯学)

氏名

宗 山

昂 史

Toll 様 受容 体 (Toll-like receptor: TLR) は 、 種 々 の 病 原体 関連 分子 パ ター ン (pathogenassociated molecular patterns: PAMP) や ダ メ ー ジ 関 連 分 子 パ タ ー ン (damage-associated
molecules patterns: DAMPs)を感知し自然免疫に関与する。Toll 様受容体 2(TLR2)は、単球、
マクロファージ、樹状細胞、血管内皮細胞などに存在し、lipopolysaccharide、peptidoglycans、
lipopeptides など様々な病原体に関連した分子パターンを認識する。TLR2 は TLR1 または
TLR6 と heterodimer を形成し、NF-κB と MAP キナーゼ活性を介したシグナル伝達を行
うことが知られている。一方で、破骨細胞は、単球・マクロファージと共通の前駆細胞に
由来することから、特に細菌感染による歯周病モデルにおいて、一部の PAMP が TLR2 や
TLR4 を介して破骨細胞の歯槽骨吸収を調節する可能性が報告されてきた。しかしながら、
非感染状態、すなわち、PAMP が存在しない状態で、TLR2 が破骨細胞の分化や機能に及ぼ
すか否かについては未だ明らかにされていない。そこで、本研究では、TLR2 遺伝子欠損マ
ウス(TLR2-/-マウス)の大腿骨や脛骨を組織化学的・微細構造学的に検索した。
生後 8 週齢雄性 TLR2-/-マウスおよび野生型マウスを、麻酔下にて 4%パラホルムアルデ
ヒド溶液固定し、大腿骨と脛骨を採取した。左大腿骨は、マイクロ CT を用いて骨構造解析
と骨密度測定を行った後、EDTA 脱灰し、通法にてパラフィン切片を作製した。これらの切
片を用いて、siglec-15、RANK、RANKL、CD206、F4/80、cathepsin K、vacuolar type H+-ATPase
(a3 subunit)、MMP-9、組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNALPase)、PHOSPHO1 の
免疫組織化学、ならびに、酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ(TRAP)酵素組織化学を実
施した。大腿骨遠位部の成長板直下 600×600μm の領域において、Bone Volume/Tissue
Volume (BV/TV)、TNALPase 陽性骨芽細胞領域、PHOSPHO1 陽性骨芽細胞領域、ならびに、
TRAP 陽性破骨細胞数を計測し、Student’s t-test による統計解析を実施した。一方、右脛骨
は未脱灰のまま、また、左脛骨は EDTA 脱灰後にエポキシ樹脂に包埋した。未脱灰試料は
準超薄切片による von Kossa 染色に、脱灰試料は超薄切片による透過型電子顕微鏡解析に
供した。右大腿骨からは、total RNA を抽出し、逆転写反応後、RT-PCR 法および real timePCR 法を用いて Dc-stamp, Oc-stamp, Trap, Rank, Rankl, F4/80, Cd206, Cathepsin K 遺伝子発現
を検索した。
TLR2-/-マウスの大腿骨遠位部では、野生型マウスに比較して、骨幹端の BV/TV が有意に
増加しており、石灰化した骨梁が成長板軟骨から骨幹部にかけて連続性を保って伸長して
いた。TLR2-/-マウスでは、野生型マウスと比べて、TRAP 陽性破骨細胞数が有意に増加して
いた。しかし、TLR2-/-マウスでは、破骨細胞の融合因子である Dc-Stamp と Oc-Stamp の発
現が上昇していたにもかかわらず、多核を示す TRAP 陽性破骨細胞は少なく、単核の TRAP
陽性細胞が有意に増加していた。近年、シアル酸結合免疫グロブリン様レクチンの一つで
ある siglec-15 が破骨細胞の細胞融合や RANKL シグナルを調節する可能性、さらに、TLR2
が siglec-15 の内因性リガンドである可能性が見いだされたことから、siglec-15 と RANK の
局在を検索した。その結果、TLR2-/-マウスで観察された多核 TRAP 陽性破骨細胞および単

核の TRAP 陽性細胞ともに siglec-15 と RANK を発現しており、その周囲には RANKL 陽性
骨芽細胞系細胞が観察された。また、Siglec-15 発現は野生型マウスと TLR2-/-マウスで有意
差は認められなかった。よって、TLR2 遺伝子の欠損環境では、siglec-15 陽性/RANK 陽性を
示す多数の単核破骨細胞が形成されること、また、内因性リガンドである Siglec-15 発現に
は影響を及ぼさない可能性が示唆された。
TLR2-/-マウスにおいて、いくつかの細胞マーカーや基質分解酵素について検索を行った。
TLR2-/-マウスでは、単球・マクロファージのマーカーである F4/80 と Cd206 遺伝子発現が
有意に低下したが、一部の TRAP 陽性細胞は F4/80 陽性を示した。また、TLR2-/-マウスの
TRAP 陽性細胞は、野生型マウスと同様に、MMP-9 や vacuolar type H+-ATPase の陽性反応
を示したが、一部の TRAP 陽性細胞は cathepsin K 陽性反応を示さず、発達した波状縁も認
められなかった。従って、TLR2-/-マウスでは、骨吸収能が低下した小型の破骨細胞が形成さ
れる可能性が推測された。一方、TLR2-/-マウスの骨芽細胞について、骨芽細胞・前骨芽細胞
のマーカー酵素である TNALPase、ならびに、骨基質石灰化を行う骨芽細胞に局在する
PHOSPHO1 を指標として検索した。TLR2-/-マウスでは、野生型マウスに比較して、TNALPase
陽性骨芽細胞領域および PHOSPHO1 陽性骨芽細胞領域が有意に高い値を示した。このこと
から、TLR2-/-マウスで増加した小型の破骨細胞は、骨吸収能は低下しているものの、骨芽細
胞活性には寄与する可能性が示唆された。
以上より、非感染状態にある TLR2-/-マウスの骨組織では、TRAP 陽性破骨細胞が増加す
るものの、多核の成熟破骨細胞は減少し、cathepsin K 産生や波状縁の発達が乏しい小型の
TRAP 陽性細胞が増加することが明らかとなった。従って、TLR2 は、非感染下でも破骨細
胞の細胞融合や骨吸収能に関与する可能性が推測された。 ...

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