書き出し
酸フッ化物の合成とAlNセラミックスの焼結助剤への利用
概要
窒化アルミニウム(AlN)は、優れた熱伝導性と電気絶縁性をもつ材料であり、これらの特性を活かし、半導体デバイスやセンサーを実装するための放熱基板材料として用いられている。 AlN 粉末を焼結する際に、アルカリ土類属酸化物や希土類酸化物を助剤として添加することで、AlN セラミックスの緻密化や熱伝導率の向上を促進することが確認されている[1]。
本研究では、AlN の新しい焼結助剤の探索を 目的とし、酸フッ化物である YOF と NdOF を AlN に添加して焼結を行い、緻密化と熱伝導性 への影響を調査した。また、助剤として用いる YOF と NdOF の合成条件についての報告例も 少ないため、一般的な固相反応法で合成を行い、構成相に及ぼす合成条件の影響を調査した。