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大学・研究所にある論文を検索できる 「粒子法を用いたプラズマ推進機の運動論的シミュレーション」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

粒子法を用いたプラズマ推進機の運動論的シミュレーション

西山, 和孝 月崎, 竜童 張, 科寅 山下, 裕介 濃野, 歩 京都大学

2022.03

概要

研究目的 (Research Objective):
イオンエンジンやホールスラスタを始めとする電気推進機では、推進剤を電離しプラズマを生成し、イオンを高速排気することで推進力を得る。そのため、エンジン内で効率よくプラズマを作ることが重要であるが、強磁場化されたプラズマであるため、予測良く最適なエンジンを設計することは難しい。そこで、本研究ではエンジンのプラズマ物理を明らかにする共に、設計ツールを構築することを最終目的とする。対象のエンジンは、マイクロ波放電型イオンエンジンであり、小惑星探査機はやぶさ、はやぶさ 2 で宇宙実証された。本エンジンは、電子とマイクロ波の共鳴現象である ECR共鳴を用いて電子を加熱し、推進剤を電離させるプラズマ生成法を取っている。また、電子を効率良く加熱させるため、ミラー磁場を形成している。このように本エンジンでは、ECR加熱・ミラー閉じ込めなどの電子の運動論スケールから、イオンの運動までを解く必要があり、従来使われてきた陽解法では、数値安定性と計算コストの観点から現実的ではない。そこで、前年度は、計算コストの大幅な削減、安定性の向上を狙ったエネルギ保存型半陰的EM-PIC法の開発を行い、従来の陽解法よりも時間刻み、グリッド幅を大きく取れるものの、エネルギ保存は満たし数値的に安定であることを 1 次元の計算で示した。今年度は、多次元化の前に、本エンジンで最も重要なプラズマモード遷移を定性的に物理解明し、必要な数値モデルの洗い出しを行った。プラズマモード遷移は推進剤流量を増加させると、ミラー磁場中以外でプラズマが生成される現象であり、推進性能を律速する原因である。この物理現象を解明するために、レーザ計測などの実験結果に基づき以下の(A) と(B) を実行した。

(A) 準安定中性粒子の粒子計算
レーザ吸収分光法による準安定中性粒子密度、2光子吸収レーザ誘起蛍光法による基底中性粒子密度の計測結果から、ミラー磁場以外の領域では、準安定からの電離、つまり段階電離が重要であると示唆された。そこで、本研究では、準安定粒子の粒子計算を実行し、準安定中性粒子の生成・拡散を評価する。

(B)マイクロ波電界
Electrical optic EO ( )プローブ計測により、推進剤流量を増大させると、マイクロ波電界がミラー磁場に伝搬しなくなるカットオフ現象が発生した。そこで、マイクロ波電界とプラズマの拡散方程式をカップリングさせ、実験と比較することで、カットオフ現象を詳しく調査した。

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