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書き出し

<学会抄録>第242回日本泌尿器科学会関西地方会

京都大学

2022.01.31

概要

TITLE:

<学会抄録>第242回日本泌尿器科学
会関西地方会

AUTHOR(S):

CITATION:

<学会抄録>第242回日本泌尿器科学会関西地方会. 泌尿器科紀要 2022,
68(1): 23-29

ISSUE DATE:
2022-01-31

URL:
http://hdl.handle.net/2433/267857
RIGHT:
許諾条件により本文は2023/02/01に公開

泌尿紀要 68 : 23-29,2022年

23

学会抄録
第242回日本泌尿器科学会関西地方会
(2019年10月19日(土),於

大阪南医療センター附属大阪南看護学校)

異所性副腎オンコサイトーマの 1 例 : 深江彰太,堀部祐輝,山中庸
平,惣田哲次,本郷祥子,吉岡 厳,高田晋吾(大阪警察) 39歳,
男性.近医での造影 CT 検査で右腎門部に 2.5 cm 大の腫瘍を認めた
ため精査目的に当科紹介.血液検査では明らかな異常所見は認めな
かった.また内分泌学的検査でも明らかな異常所見は認めなかった.
緩徐に増大傾向を認めたため腹腔鏡下右後腹膜腫瘍摘除術を施行し
た.摘出した腫瘍の肉眼的所見は境界明瞭で割面は黄褐色であった.
また病理組織ではオンコサイトーマに特徴的な好酸性を有する細胞を
認め,免疫染色で副腎皮質由来を示唆する所見を認めたため,異所性
副腎オンコサイトーマと診断した.Lin-Weiss-Bisceglia criteria では該
当するものがなく良性と診断できた.術後経過は良好で術 6 日目に退

嚢胞性変化を伴った副腎褐色細胞腫の 1 例 : 松山直幹,田中一志,
宮崎 彰,武市佳純(北播磨総合医療セ) 71歳,男性.高血圧,脂
質異常症で近医通院中,腹部エコーにて膵尾部に嚢胞性病変を疑う所
見を認めたため,当院消化器内科紹介.造影 CT,EUS 施行されたと
ころ,8 cm 大の左副腎嚢胞性腫瘤と判明.内分泌内科での精査の結
果,24時間蓄尿検査にてメタネフリン分画上昇,123I-MIBG にて嚢胞
周囲の集積認めたことから,副腎褐色細胞腫の臨床診断.その後当科
紹介となり,腹腔鏡下左副腎摘除術施行.病理診断は副腎褐色細胞
腫.褐色細胞腫のうち,嚢胞性変化を来たす割合は20%程度と報告さ
れており,通常の褐色細胞腫よりも無症候性の頻度が高い.嚢胞の破
裂による褐色細胞腫クリーゼは致死的な状態を来たしうるため,副腎

院となった.術後半年経過した時点で明らかな再発なく経過してい
る.これまで副腎オンコサイトーマの報告は25例ほどあるが,そのう
ち異所性副腎オンコサイトーマは 7 例であり,本症例が 8 例目と稀な

嚢胞に隔壁や壁の造影効果,石灰化などが認められた際には,褐色細
胞腫の可能性を考慮の上,早期の治療介入が推奨される.

症例である.

腎周囲脂肪に発生した脂肪肉腫 2 例 : 岩村陽裕,濱田晃佑,大年太
陽,山崎健史,井口太郎,仲谷達也(大阪市大) 57歳,男性.肉眼
的血尿を主訴に当院受診.精査目的の腹部造影 CT で右腎腹側に周囲
の脂肪成分よりやや高吸収な腫瘤を認めた. 2 例目は81歳女性,気管
乳頭腫に対して当院で気管支鏡下腫瘍切除術後.術後フォローの CT
で指摘された左腎周囲の異常陰影が増大傾向となり当科紹介.画像検
査の結果脂肪肉腫を疑われ,腹腔鏡下後腹膜腫瘍・腎合併切除術を施
行した.病理結果は 2 例とも高分化型脂肪肉腫であった.本症例 2 例
においては発見時より後腹膜に巨大腫瘍として存在していた.画像所
見より後腹膜脂肪肉腫の可能性が示唆されていたため完全切除を目指

17歳時に発見された神経節芽腫の 1 例 : 大平僚祐,竹澤健太郎,福
原慎一郎,藤田和利,植村元秀,木内 寛,今村亮一,野々村祝夫
(大阪大) 17歳,男性.主訴は腹痛.既往歴,家族歴は特記すべき
ことなし.CT で径 10.5 cm 大の左副腎腫瘤を指摘された.内分泌検
査では尿中 VMA,HVA が高値,尿中メタネフリン,ノルメタネフ
リンが基準値内であった.MIBG シンチでは腫瘤に一致した部位に
RI 集積が認められた.神経芽腫群腫瘍もしくは褐色細胞腫の診断の
もと,褐色細胞腫に準じた術前準備の後,腹腔鏡下左副腎摘出術が施
行された.病理診断は副腎原発神経節芽腫混在型であった.MYCN
遺伝子増幅,染色体異常は認められず,INRG リスク分類の超低リス
ク群に分類された.術後補助療法は行われなかった.術後 3 年現在,
再発なく経過している.神経芽腫群腫瘍の発症年齢は 5 歳以下が90%
以上であり,15歳以上での発症は稀である.15歳以上で診断された副
腎原発神経節芽腫は自験例を含め本邦で 8 例しか報告されておらず,
きわめて稀な症例と考えられた.術 2 年半後の再発例が報告されてお
り,慎重な経過観察が必要と考える.
Oncocytic adrenal cortical adenoma の 1 例 : 朝倉寿久,河田信彦,
谷 勝,岡 利樹,川村憲彦,中川勝弘,蔦原宏一,高尾徹也,山口
誓司(大阪急性期総合医療セ) 41歳,男性.左副腎に 4.9 cm の腫
瘍を認め当科紹介受診.身体所見には特記事項なく,内分泌検査でも
異常は認めなかった.腫瘍径も大きく,悪性は否定できず腹腔鏡下左
副腎摘除術を施行.病理結果は Oncocytic adrenal cortical adenoma で
あった.副腎の oncocytic tumor は非常に稀な疾患である.腫瘍径,
腫瘍重量が大きいことが特徴であるが,画像検査上の特徴に乏しく術
前診断は非常に困難と言われている.診断には形態学的分類である
Modified Weiss criteria が頻用され,近年では免疫染色も診断の一助と
なることが報告されている.本症例は major criteria,minor criteria を
満たさなかったため oncocytic adrenal adenoma と診断した.
副腎癌術後,再発を繰り返すも長期生存を得た 1 例 : 植松 陸,寺
川智章,古川順也,原田健一,重村克巳,石村武志,日向信之,中野
雄造,藤澤正人(神戸大) 22 歳,女性.2009 年 3 月 前胸部の痤
瘡,前腕や下肢の紅色皮疹を認め,CT にて 16 cm 大の左副腎腫瘍を
指摘され当院紹介受診.コルチゾールの過剰分泌,DHEAS 異常高
値,クッシング徴候陽性からクッシング症候群と副腎癌の診断.2009
年11月に左副腎摘除術施行し,病理結果は Weiss criteria 8 項目該当し
副腎癌の診断.ミトタンによる術後補助療法が開始となった.その後
再発転移を繰り返すも,再発腫瘍切除とミトタン内服での治療を継
続. 4 回目の手術から 3 年 6 カ月経過した現在再発なく経過良好.当
院では Stage IV 相当の転移再発症例においても積極的な局所療法を
施行しており,比較的良好な予後を得られており,長期生存を得られ
る可能性があると考えている.

した腎合併切除を行っている.術後局所再発が高率に認められるが,
再切除による予後延長が期待できるため術後の慎重な follow up が重
要である.
腎原発 Ewing 肉腫の 1 例 : 中尾一慶,松崎和炯,吉田 崇,清田
翔,川西 誠,佐藤五郎,増尾有紀,神尾絵里,池田純一,大杉治
之,滝沢奈恵,谷口久哲,矢西正明,齊藤亮一,渡辺仁人,杉 素
彦,木下秀文,松田公志(関西医大),大江知里(同病理診断科),奥
廣有喜(大阪市総合医療セ) 33 歳,男性.左側背部痛を自覚.CT
にて左腎上極に腫瘤を指摘され紹介受診された.腎癌(cT3aN0M0)
と診断し,経腹的腹腔鏡下腎摘出術を施行した.病理検査では,
Small round blue cell tumor の所見であった.悪性リンパ腫や肉腫の鑑
別を要し,免疫染色を追加するも診断に難渋した.遺伝子検査を追加
し EWSR1-ERG 融合遺伝子陽性となり,最終診断として Ewing 肉腫
に至った.その後骨転移を認め,経験豊富な病院での加療が最良であ
ると考え,転院後化学療法を開始した.一時的に寛解するも肝臓に再
発を認めた.腎原発 Ewing 肉腫は腎腫瘍の 1 %以下と非常に稀な疾
患であるが,平均余命は2年と非常に悪性度の高い腫瘍であるため,
若年で症状を伴う画像的に非典型的な腎腫瘍には,肉腫を鑑別に入れ
た迅速なマネジメントが必要となる.
後腹膜鏡下リンパ節生検および腎針生検を施行した 1 例 : 福永博
之,河村 駿,角井健太,奥野優人,田口 功,川端 岳(関西労
災) 76歳,男性.両手両膝関節痛・両下腿浮腫で近医受診され,近
医の採血検査で炎症反応高値・腎機能低下を認めたため原因精査目的
に当院腎臓内科へ紹介された.初診時 CT 検査で腹腔内に多発リンパ
節腫大を認め,左腎盂拡張を伴っていた.当科へリンパ節生検・腎生
検を依頼され,後腹膜鏡下リンパ節生検および腎針生検を施行した.
リンパ節の病理結果はキャッスルマン病を疑い,腎生検の病理結果は
腎硬化症であった.諸検査の結果と併せて総合的に診断するとキャッ
スルマン病と診断し得た.ステロイド投与を開始して,現在はキャッ
スルマン病に伴う諸症状は改善し,現在はステロイドを漸減できて
いっている.



BCG 膀胱内注入療法後に生じた無症候性腎肉芽腫症の 2 症例 : 田
結,小池修平,池内亮介,宗田 武,岡田卓也(北野) 72歳,

24

泌尿紀要

68巻

1号

2022年

男性と73歳,女性.表在性膀胱癌に対する BCG 膀胱内注入療法後,

あった報告あり.しかし現在転移・再発症例の治療法は確立されてお

左腎に多発腫瘤が発生し,経皮的生検で結核性肉芽腫と診断した. 1
例は T-SPOT 陽性で,根治的膀胱全摘術による侵襲が懸念され,抗
結核治療を導入した. 1 例は T-SPOT 陰性で免疫力低下のリスクも
な く,経 過 観 察 を 行っ た. 2 例 と も 腫 瘤 は 縮 小 し た.い ず れ も
TURBT で左尿管口を切除していた.BCG 膀胱内注入療法後の腎結
核性病変は 0. 1∼0. ...

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