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大学・研究所にある論文を検索できる 「Prognostic impact of Clinical Frailty Scale in patients with heart failure with preserved ejection fraction」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Prognostic impact of Clinical Frailty Scale in patients with heart failure with preserved ejection fraction

須永, 晃弘 大阪大学

2022.03.24

概要

〔目的(Purpose)〕
収縮能が保たれた心不全(HFpEF)患者は高齢化とともに増加している。しかしながら、HFpEFの病態や至適な治療法は十分に解明されていない。フレイルは心不全の発症やHFpEFを含む心血管疾患の予後と関連している。フレイルを評価する指標はいくつもあるが、ほとんどが歩行速度、握力や質問表など実臨床で得にくい項目を必要とし、実臨床で使用されにくいということが問題としてあげられる。フレイルを評価する指標のひとつであるClinical Frailty Scale (CFS)は簡便でその他の指標よりも短時間かつ欠測が少なくフレイルを評価できたという報告がある。しかしながら、HFpEF患者におけるCFSで評価したフレイルの意義はまだ解明されていない。本研究の目的は、HFpEF患者を対象とした前向き多施設観察研究(PURStHT-WpEP研究)のデータを用いて、HFpEF患者におけるCFSの予後的意義を検討することである。

〔方法ならびに成纖(Methods/Results)〕
PURSUIT-HFpEF試験に登録されたHFpEF患者842名を、CFSを用いて2つのグループに分類した。登録されたのは、非代償性心不全の診断を受けて入院した患者である。年齢中央値は82歳[四分位範囲:77、87]で、患者の45%は男性であった。842名の患者のうち、406名が高CFS (CFSS4、48%)、436名が低CFS (CFS芸3、52%)に分類された。主要評価項目は、全死亡と心不全による入院の複合項目とした。副次的評価項目は、全死亡率と心不全入院とした。高CFS患者 は、低CFS患者に比べて、年齢が高く(85歳対79歳、P <0. 001)、女性が多く(65%対46%、P < 0. 001)、退院時の Body mass indexが低く(20. 8対22. 0kg/m2、P = 0.012>、New York Hear Association 22 (75%対53%、P < 0. 001)、ヘモグロビンが低く (11.0対ll,7g/dし、P < 0.001)、アルブミンが低く(3.3対3. 5g/dL、P < 0.001)、NT-proBNPが高い (1360対838pg/mL、P < 0. 001)、アンギオテンシン変換酵素阻害剤もしくはアンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬の使用が少ない(50%対61%、P= 0. 002)傾向があった。高CFS患者は、低CFS患者と比較して、複合エンドポイント(Kaplan - Meier推定1年イベント率39%対23%、log-rank P<0. 001)、全死亡(Kaplan-Meier推定1年イベント率17%対7%、log-rank P < 0. 001)、心不全入院(Kaplan-Meier推定1年イベント率28%対19%、log-rank P = 0. 002)のリスクが有意に高かった。人年法によるイベント発症率においても、複合エンドポイント(46.0対21.7100人年、P< 0.001)、全死亡(18. 0対6.0 100人年、P < 0.001)、心不全再入院(29. 3対17. 4 100人年、P = 0. 002)の全てで高CFS群の方で発症率が高く、全死亡の内訳である心原性死(9.5対2. 0 100人年、P < 0.001)、非心原性死(8. 5対3. 7 100人年、P = 0. 003)もともに高CFS群で発症率が高かった。多変量Cox回帰分析によると、高CFSは、共変量を調整した後でも、複合エンドポイント (調整後HR 1.92、95%CI 1.35-2.73、P < 0. 001)、全死亡(調整後HR 2.54、95%CI 1.39-4. 66. P = 0. 003)、心不全入院(調整後HR 1.55、95%CI 1.03-2.32、P = 0. 035)と有意に関連していた。さらに、CFSグレードの変化は、複合エンドポイント(調整後 HR 1.23、95%CI 1.11-1.36、P < 0. 001)、全死亡(調整後 HR 1.32、95%CI 1.13-1.55、 P = 0. 001)、心不全入院(調整後HR 1.15、95%CI 1.02-1.30、P = 0. 021)とも有意に関連していた。サブグループ解析にて、NYHA =1とNYHA≧ 2、アルブミン< 3. 4とアルブミン ≧3.4、TRPG < 27とTRPG≧27、e’< 0. 062とe≧0. 062、拡張不全の有無、アンギオテンシン変換酵素阻害剤もしくはアンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬の有無の間には相互作用を認めた。どのサブグループにおいても高CFS群の方が予後良好なグループは認めなかった。

〔総括(Conclusion)〕
CFSで評価したフレイルは、HFpEF患者の予後不良と関連していた。

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