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大学・研究所にある論文を検索できる 「炭酸アパタイト、β-リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイトとウシ由来異種骨の垂直性骨欠損の治癒能力の比較」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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炭酸アパタイト、β-リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイトとウシ由来異種骨の垂直性骨欠損の治癒能力の比較

佐藤 暢也 東北大学

2021.03.25

概要

背景:歯周炎は歯周病原菌が誘導する慢性炎症により非可逆的に組織破壊を受け、人類史上最も感染者の多い感染症として認定されている。現在歯周炎に対する標準治療は感染源を徹底的に取り除くため、清掃指導や歯石除去に加え、歯周病原菌により汚染したセメント質や象質を機械的に除去する外科的除去法が行われている。これらの処置で発症状態が改善し、歯周組織に内在する組織細胞により歯周組織の治癒は期待されるが、重篤に歯周組織が破壊した症例では機能的な回復は期待できないため、歯周組織に対する再生医療の開発が必要不可欠となる。歯周組織における再生医療は、これまで細胞の再生する場を提供するGTR法や生物製剤による歯周組織に内在する間葉系幹細胞を活性化する治療技術が開発され、一定の成果を挙げてきた。今回はこれら細胞が最大限その分化能力を発揮しうる足場となる生体材料の検討を行うため、炭酸アパタイト(CO.JAp)に注目をした。CO.APは水酸アパタイトと比較して、水酸基が炭酸基に置換されているため、骨に置換されやすく、破骨細胞の分化を促進し生体と同様にリモデリングできると考えられる。

目的:超高齢社会の到来に伴い、重篤な歯周炎に罹患している患者が急増している。歯周炎による歯の喪失は生活の質を低下させ認知症を引き起こす要因と考えられる。そのため、健康寿命の長い安全安心社会を構築するためには、重篤な歯周炎による大型の骨損に対応する再生医療技術の開発が必要であり、その一つが機能性の高い人工骨補填材となる。そこで本研究においては、COsApの歯槽骨再生能を検証し、健康寿命が長い安全安心社会の構築への貢献を図ることを目的とする。

研究方法:12月齢ビーグル大のP3,P4を予め抜歯を行い、歯槽骨の自然治癒が確認された8週間後に歯肉を切開し、”骨に欠損を作製したのち骨容洞に実験群(00.Ap、ウシ脱灰海綿骨、ハイドロキシアパタイト、B-TOP)およびコントロール群(埋植なし)に分け、各種材料の移植を行う。移値4週および8週後にマイクロCTおよびE染色によって、形態学的および組織学的に骨再生を観察した。歯槽骨再生の定量化は、第二大日歯の舌側セメント質一エナメル質接合部から舌側歯槽骨校までの距離を計測した。また、抗カテプシンK抗体および抗CD31抗体により破骨細胞と血管内皮細胞の免疫染色を行い、骨リモデリングと血管新生を評価した。

結果:歯槽骨再生に関して、CoyApは4週間で最も速い歯槽骨再生能と破骨細胞と毛細血管新生が認められた。移植8週間では実験群間で同様の骨再生能を示した。また歯槽骨再生の定量化観察では、全ての骨補填材において同様の治癒能を示した。

考察および結論:00gApは短期間に強固で均一な歯槽骨再生が観察されたことから、垂直的な歯槽骨再生においても有効性が示された。

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