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書き出し
ピックアップイオン加速機構の研究
概要
研究目的 (Research Objective):
星間中性粒子が太陽風プラズマとの電荷交換で帯電した結果、太陽風磁場に捕捉されるピックアップイオン（pickup ion; PUI）は、その磁場旋回速度が太陽風速度に相当することから、実効的な熱エネルギーが背景太陽風に比べて 2~3 桁高くなる。太陽圏境界（heliopause; HP）近傍の PUI 密度は全プラズマ中の 2 割以上を占めていることが直接観測から実際に明らかになり、この領域のプラズマダイナミクス、特に終端衝撃波（termination shock; TS）における粒子加速・加熱過程においてエネルギー密度の主成分をなす PUI の寄与を評価することは本質的に重要となる。本研究ではPUI を含む系における衝撃波形成を数値シミュレーションで再現し、 PUI と他のプラズマ成分との加速特性の相違点を明らかにし、特に TS-HP 間領域（ heliosheath; HS）内のエネルギー分配を定量的に検証することを主目的とする。本年度は PUI 密度とTS におけるプラズマ圧縮比との関連性を整理し、 polytropic index に及ぼす影響について考察した。
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