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大学・研究所にある論文を検索できる 「生物情報ネットワークの解析と制御」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

生物情報ネットワークの解析と制御

阿久津, 達也 京都大学

2023.03

概要

令和4年度

京都大学化学研究所 スーパーコンピュータシステム 利用報告書
生物情報ネットワークの解析と制御
Analysis and Control of Biological Information Networks
京都大学 化学研究所 数理生物情報研究領域

阿久津 達也

研究成果概要
生物情報ネットワークの解析について、ブーリアンネットワーク(BN)とニューラルネットワー
クを主対象にこれまでの研究を継続・発展させた。
BN は遺伝子ネットワークの離散数理モデルの一つである。BN は、基本的に、同期してネッ
トワーク全体の状態が変化するが、すべての可能な状態を考えた場合、次の時刻においてど
のくらい元の状態が保存、もしくは、失われるかの理論解析を行った。特に、ブール関数として
XOR 関数、Canalyzing 関数、閾値関数を用いた場合についてエントロピーを用いて解析した
[1]。主要な結果の一つとして、XOR 関数の場合、入次数が奇数の場合にはエントロピーを保
存する BN が存在するが、入次数が偶数の場合にはそのような BN が存在しないことを示した。
また、Canalyzing 関数を用いた場合のエントロピーの上限と下限を導いた。
BN において静的もしくは周期的な定常状態はアトラクターとよばれるが、それらは細胞の種
類などと関連する可能性があることから、その検出のために多数の研究が行われてきた。しか
し、幅広い BN のクラスに対し O(2n)時間より高速に周期的アトラクターを検出することのできる
アルゴリズムは知られていない(ただし、n は頂点数)。そこで、その壁を破るために、各頂点の
状態についての事前情報を利用するアルゴリズムを開発した[2]。さらに、実際の生体ネットワ
ークの BN モデルを用いてその有効性を評価した。
ニューラルネットワークの表現能力については以前より多数の研究が行われていた。しかし、
まだ十分に解明されていない。そこで、他の数理モデルであるランダムフォレストと二分決定グ
ラフ(BDD)との表現能力の違いを、頂点数や階層数を指標として理論的に解析した[3]。具体
的には(あるモデル化のもとで)、任意のランダムフォレストは3層のニューラルネットワーク、深
さ D の BDD は、O(log D)層のニューラルネットワークで表現可能であることを示すなどの結果
を得た。
発表論文(謝辞なし)
[1] S. Guo, P. Liu, W-K. Ching, T. Akutsu, On the distribution of successor states in Boolean
threshold networks. IEEE Trans. Neural Networks and Learn. Syst., 33(9), 4147-4159, 2022.
[2] U. Münzner, T. Mori, M. Krantz, E. Klipp, T. Akutsu, Identification of periodic attractors in
Boolean networks using a priori information. PLoS Comput. Biol., 18(1), e1009702、2022.
[3] S. Kumano, T. Akutsu, Comparison of the representational power of random forests, binary
decision diagrams, and neural networks. Neural Comput., 34(4), 1019-1044, 2022. ...

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