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大学・研究所にある論文を検索できる 「負荷後1時間血糖値は正常耐糖能を有する集団において心疾患ならびに悪性腫瘍による死亡の強力な予測因子である:大迫研究より」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

負荷後1時間血糖値は正常耐糖能を有する集団において心疾患ならびに悪性腫瘍による死亡の強力な予測因子である:大迫研究より

佐藤, 大樹 東北大学

2023.03.24

概要

(書式18)




位 論 文 要 約
A b s t r a c t )

博士論文題目 Title of dissertation
負荷後 1 時間血糖値は正常耐糖能を有する集団において
心疾患ならびに悪性腫瘍による死亡の強力な予測因子である:大迫研究より

東北大学大学院医学系研究科
内科病態学講座
氏名 Name

医科学専攻

糖尿病代謝内科学分野
佐藤

大樹

高血圧症や糖尿病、また喫煙などの生活習慣が死亡の主たる危険因子であることは良く知られている。一方
で健常者における将来の死亡を規定する予測因子に関する研究はほとんど進んでいない。特に正常耐糖能と診
断される集団のうち、経口糖負荷試験(OGTT)の負荷後 1 時間血糖値が高いことが 2 型糖尿病の発症や動脈
硬化の進展と関連していることがこれまで報告されているが、負荷後 1 時間血糖値と死亡との関連を報告した
研究はまだ少数である。大迫研究は 1986 年から岩手県で開始されている前向きコホート研究である。同研究
では検診目的で経口糖負荷試験(OGTT)で得られるパラメータなどを経時的に追跡している。
本研究では、大迫研究で測定されている OGTT のデータを中心に、あわせて測定されている各パラメータを
解析に加え、将来の死亡と関連している因子を明らかにすることを目的として、これらと死亡との関連を解析
した。
大迫研究で OGTT を1回以上施行している全参加者を、大迫研究で測定されている OGTT のパラメータな
らびに血算・脂質・腎臓・尿酸などのパラメータの中央値を境に 2 群に分けた上で総死亡について解析を行っ
たところ、すべてのパラメータの中で OGTT の負荷後 1 時間血糖値が最も強く総死亡と関連していた(補正
後ハザード比 1.620、95%信頼区間:1.119-2.347、p=0.0107)。また対象を正常耐糖能を有する参加者に限
定した上で、負荷後 1 時間血糖値と総死亡との関連を解析したところ、負荷後 1 時間血糖値が高い群におい
て総死亡が有意に多かった。Harrell‘s C 統計量を算出し、最も総死亡と強く関連する負荷後 1 時間血糖値
を解析したところ、負荷後 1 時間血糖値 170 mg/dL 以上であることが最も総死亡と関連した(補正後ハザー
ド比 1.821、95%信頼区間:1.128-2.941、p=0.0142)
。さらに、死因について検討をしたところ、心疾患や
悪性腫瘍による死亡と関連していた。以上から、負荷後 1 時間血糖値が高値であること、特に 170 mg/dL 以
上であることが、正常耐糖能を有する集団においても強く総死亡と関連し、インスリン抵抗性や高血圧症、脂
質代謝異常などと独立して心疾患や悪性腫瘍による死亡と関連しているということが明らかとなった。これら
の結果から、負荷後 1 時間血糖値が上昇することと将来の死亡が増加することの共通のメカニズムの存在が示
唆される。
これまで「正常な」耐糖能を有していると考えられた集団において、負荷後 1 時間血糖値が 170 mg/dL 以
上であることが将来の死亡の強力な予測因子であることを示唆しており、このことから負荷後 1 時間血糖値が
健常人において将来の死亡を予測するマーカーとしてみなされるべきであると考えられる。 ...

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