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大学・研究所にある論文を検索できる 「多変量関数部分空間法に基づく高次元経時測定データの分類とその応用」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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多変量関数部分空間法に基づく高次元経時測定データの分類とその応用

福田 竜也 中央大学

2022.07.12

概要

近年, 高次元経時測定データの分類問題は, 医学研究や気象学, 生態学など諸科学の様々な分野で研究が行われている. 経時測定データは, 平滑化処理を施すことで関数データとして扱うことができる. 本論文では, 関数データに対する判別器の構築を行い, 経時測定データに対する適用を議論する. 経時測定データの平滑化は, 現象の真の構造を表す関数が基底関数の線形結合で表されていると仮定する基底展開法を用いて行われ, 基底関数としては B-スプラインや Bernstein 基底関数などが使われる. 個体ごとに観測時点やその総数が異なるような経時測定データには多変量データに対する解析手法の適用が難しいことから, 関数データ解析を用いたアプローチが研究されている.

また, 多変量データの分類手法として部分空間法がある. 部分空間法は, 多変量データから構成される低次元の部分空間に着目して判別を行う手法で, 主成分分析によって次元圧縮を行う CLAFIC (CLAss-FeaturingInformation Compression) 法 (Watanabe, 1969) が代表的な手法として知られている. CLAFIC 法はパターン変動を捉え, 少ない学習データ数でも安定し, かつ低い計算コストで判別を行う分類手法として知られ, 音声認識や画像判別, 文字判別などで用いられている.

多変量データに対する分類手法を拡張することで, 関数データの枠組みで分類問題を考えることができる.
関数データの分類手法として, 例えば, 関数線形判別分析 (James and Hastie, 2001) や関数サポートベクターマシン (Rossi and Villa, 2006) がある. 多群かつ多次元の関数データの分類を行う際には, 計算コストの低さや少ない学習データ数でも判別することができる判別器の構成が求められる. 本論文では, これらの点に有効に働く CLAFIC 法を拡張し, 関数主成分分析 (Besse and Ramsay, 1986) による次元圧縮を用いて関数データの分類を行う多変量関数部分空間法を提案する. 多変量関数部分空間法は, 関数主成分分析による次元圧縮によって構成された部分空間と, クラスが未知の観測データとの類似度を測ることで判別を行う.

参考文献

[1] Besse, P. and Ramsay, J. O. (1986). Principal components analysis of sampled functions. Psychometrika 51(2), 285-311.

[2] Holmstr¨om, L., Koistinen, P., Laaksonen, J. and Oja, E. (1996). Comparison of Neural and Statistical Classifiers - Theory and Practice. Research Reports A13, Rolf Nevanlinna Institute, University of Helsinki, Finland.

[3] James, G. and Hastie, T. (2001). Functional linear discriminant analysis for irregularly sampled curves. Journal of the Royal Statistical Society Series B, 63:533-550

[4] Rossi, F. and Villa, N. (2006). Support vector machine for functional data classification. Neurocomputing, 69(7-9), 730-742.

[5] Watanabe, S. (1969). Knowing and Guessing Quantitative Study of Inference and Information. John Wiley and Sons.

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