地域の一員として見守る:FAST(家族支援チーム)の院内・院外連携の現状と課題 (第121回成医会葛飾支部例会)
概要
大腸癌は,世界で毎年100万人以上の人々が発症し,死者数は1990年に49万,2010年には約715,000人と倍増した。日本では女性のがんの死亡率の1位,男性では3位を占めていたが、近年,胃癌を追い越し肺癌についで2位となっている。USAにおいても,3番目に多い癌腫で,癌死の原因としては2番目に多く,生涯に大腸癌に罹患する確率は約7%と報告されている(Wikipedia).
日本における大腸癌治療は,1973年に設立された大腸癌研究会がリードし,大腸癌の診断・治療の進歩を図ることを目的として,日本の大腸癌の研究・診療を牽引した。近年では,長年世界の治療をリードしてきた欧米のASCO,ESMOとのデバイス・ドラッグラグも解消され、大腸癌治療ガイドラインが治療指針の主体となっている。
今回は,ガイドラインの変遷を解説するとともに,一外科医として,その変遷の中で何に興味を覚え研究・検討してきたか?を,報告する。
チーム活動の目的は,認知症症状の悪化を予防し,身体疾患の治療を円滑に受けられることを支援する。毎週木曜日のチームカンファレンスと回診を軸に,患者情報の共有と,ケア内容の検討,評価を行う.昨年度10月から3月までのチーム介入患者数は57人。各科の内訳は,神内21人(54%),脳外7人(12%),整形6人(10%),循内4人(7%),腎内3人(5%),総内3人(5%),外科2人(3%),消内1人(1%)であった。
今後の課題は,認知症ケアチーム他職種メンバーで認知症患者の情報共有や意見交換を行い,相談・支援介入の拡大である。具体的に①患者・家族に対して,入院生活または日常生活上の相談支援を行う。②病棟スタッフ,看護師に対して,認知症ケアに対する相談・支援を行う。③入院加療後の生活を見据えて,今,必要な社会資源や地域連携の相談・支援を行う。
また,「攻撃性」のある認知症患者への対応をチームで考え検討したい。
今回,前頭側頭型認知症患者の事例を通し,チーム介入を通して効果的な薬物療法の提供ができ,自宅退院につながったプロセスを報告した。