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大学・研究所にある論文を検索できる 「An anatomical approach to determine the location of the sinoatrial node during catheter ablation」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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An anatomical approach to determine the location of the sinoatrial node during catheter ablation

島本, 恵子 大阪大学

2021.08.31

概要

〔目的(Purpose)〕
心房細動(AF)のアブレーション治療では、不整脈の発生契機となる心房期外刺激(トリガー)を心房へ伝達しないよう電気的に隔離する事で心房細動の発生を抑制する、上大静脈(SVC)起源の期外収縮を認める例では、AFの再発予防にはSVCの電気的隔離術が必要であるが、焼灼部位が洞結節に近接し、術後洞機能不全を合併する可能性がある事から、焼灼線の決定時には洞結節位置に留意する必要がある。通常洞結節の位置指標として、洞調律時に右心房の 3 次元マッピングを行うことにより右房再早期興奮部位を特定し、同部位から一定距離をとる方法が用いられる。しかし、洞調律が維持できずにAFが持続する症例ではマッピングができないためこの手法は使用できない。組織学的に洞結節細胞は右房分解陵に沿い、 上に乗るように位置している事から、右房分解陵の頂点に洞結節上端が近接すると予想される。本研究の目的は、 分解陵上端を解剖学的な洞結節指標とした場合の電気生理的な妥当性、また分解陵上端の上方10 ㎜の高さを新規SVC隔離基準とし、既存のS V C隔離指標である右肺動脈下端レベル≒右肺静脈上端レベルとの比較を行うことである。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
2019年4月から2020年6月に国立循環器病研究センターでAFアブレーション治療を行った77例を、後向きに検討した。洞調律中の右房再早期興奮部位を電気的洞結節(electrical sinoatrial node : e-SAN)、心腔内エコーで描出した右房分解陵の上端を新規解剖学的洞結節指標(top of the crista terminal is: CT top)、右肺静脈上縁と上大静脈の中央が交差する点を既存の解剖学的隔離指標(roof of the right pulmonary vein: RSPV roof)とし、CARTOシステムに構築した右房の3次元マップに投影した。またCT topから10 ㎜上側をCT topに基づいたSVC隔離指標と定めた。各解剖学的指標を基準とした、e-SANの相対的な高さを計測し洞結節の上端の予測する安全性指標とした。各SVC隔離基準からSVC電位の上端までの距離を計測し、隔離可能なSVCの長さをSVC隔離基準としての有用性の評価指標とした。e-SANの52例(68%)がCT topより下方に位置し、CT topからの相対的高さは中央値-2. 0 (囲分位点:-8. 0 to 4. 0) ㎜で下大静脈方向に長く分布した。多変量回帰分析では、マッピング中(洞調律)の心拍数が高いことが、CT topよりも高い位置にe-SANがある予測因子であった(オッズ比 [95%信賴区間] 10毎の上昇:1.71[ 1.20-2. 43],p <0. 01)。 e-SANの96%はCT topの上方10㎜より下方に、95%はRSPV roofより下方に位置した。CT topに基づいたSVC隔離指標は、RSPV roofより右房側に位置し、隔離可能なSVCの長さは有意に長かった(30. 0 [20. 0 to 35. 0] vs. 24. 0 [18.0 to 30. 0] ㎜, p < 0. 001)。

〔総 括(Conclusion)〕
心腔内エコーを用いた右房分界稜上端は、電気的な洞結節を予想に有用な解剖学的指標となりうる。また洞調律を維持できない症例におけるSVC隔離術における安全な焼灼線決定の参考となる。

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