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大学・研究所にある論文を検索できる 「Building the model of redshift-space galaxy power spectrum based on machine learning and its application to SDSS data for cosmology inference」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

Building the model of redshift-space galaxy power spectrum based on machine learning and its application to SDSS data for cosmology inference

小林, 洋祐 東京大学 DOI:10.15083/0002006651

2023.03.24

概要

論文審査の結果の要旨
氏名

小林

洋祐

本論文は 7 つの章と 5 つの Appendix よりなる。第1章はイントロダクションであり、
本研究の動機をまとめている。
第2章では本論文のテーマである銀河の分布に入る前に、まずは暗黒物質による
大規模構造の構造形成理論についてレビューしている。そこでとくに非線形な領域
を扱うためには、全ての宇宙論パラメータについてシミュレーションをするのは不
可能であるため、シミュレーションしたパラメータの間を補完することが必要であ
ることを述べている。第3章では暗黒物質ではなく銀河の分布についての理論をレ
ビューし、バイアスや現象論的なハローモデルを解説している。第4章では実際の
観測データから銀河のパワースペクトルを抽出する手法についてレビューしている。
第5章からが小林氏のオリジナルな研究成果である。まずはシミュレーションさ
れたデータの間を機械学習を用いて補完する方法(エミュレータ)を開発した。実
際シミュレーションされたデータとエミュレータによるデータが非常によい近似で
一致していることを確かめている。第6章ではエミュレータを用いて SDSS-III の
BOSS サーベイのための銀河パワースペクトルのフォアキャストを、非線形領域にま
で踏み込んで行なっている。そして第7章で実際の SDSS-III のデータから銀河パワ
ースペクトルを抽出し、エミュレータの予言と比較することで、世界で初めて非線
形領域を含めた解析で宇宙論パラメータを抽出している。
Appendix 1 ではエミュレータがパワースペクトルについて充分な解像度を持って
いることを確認している。Appendix 2 では線形領域でよく行われるバイアスを独立
として単純な積で表す解析手法が、非線形領域では使えないことを具体的に示して
いる。Appendix 3 ではニューラル・ネットワークでのトレーニングのために、最適
な hidden unit の数を議論している。Appendix 4 ではエミュレータがショットノイズ
のため信頼できなくなるハロー数密度を議論している。そして Appendix 5 では赤方
偏移空間でのパワースペクトルが宇宙論パラメータについてどうレスポンスするか
を議論している。
なお、本論文の研究では多くの共同研究者がいるが、出版された 4 本の論文の内 2 本
は小林氏が筆頭著者であり、また発表の内容から小林氏がエミュレータの開発でも統計
解析でも主要な役割を果たしたことが明白であるので、論文提出者の寄与が十分である
と判断する。
従って、博士(理学)の学位を授与出来ると認める。

1

参考文献

[137] Sunao Sugiyama, Masahiro Takada, Yosuke Kobayashi, Hironao Miyatake,

Masato Shirasaki, Takahiro Nishimichi, and Youngsoo Park. Validating a

minimal galaxy bias method for cosmological parameter inference using hscsdss mock catalogs. Physical Review D, 102(8), Oct 2020.

[138] ChangHoon Hahn, Roman Scoccimarro, Michael R. Blanton, Jeremy L. Tinker,

and Sergio Rodríguez-Torres. The effect of fiber collisions on the galaxy power

spectrum multipoles. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society, page

stx185, Jan 2017.

[139] Jeremy L. Tinker, Erin S. Sheldon, Risa H. Wechsler, Matthew R. Becker,

Eduardo Rozo, Ying Zu, David H. Weinberg, Idit Zehavi, Michael R. Blanton,

Michael T. Busha, and Benjamin P. Koester. Cosmological Constraints from

Galaxy Clustering and the Mass-to-number Ratio of Galaxy Clusters. The

Astrophysical Journal, 745(1):16, January 2012.

[140] S. More, B. Diemer, and A. V. Kravtsov. The Splashback Radius as a Physical

Halo Boundary and the Growth of Halo Mass. The Astrophysical Journal,

810:36, September 2015.

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