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大学・研究所にある論文を検索できる 「下歯槽神経切断による神経障害性疼痛モデルマウスにおける三叉神経節細胞のテトロドトキシン抵抗性電位依存性Na+チャネル電流の減弱」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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下歯槽神経切断による神経障害性疼痛モデルマウスにおける三叉神経節細胞のテトロドトキシン抵抗性電位依存性Na+チャネル電流の減弱

前川 翠 東北大学

2020.03.25

概要

神経障害性疼痛には電位依存性Na+チャネル(Nav)が関与しているとされているが,顔面領域における神経切断時の疼痛閾値低下の詳細なメカニズムは明らかになっていない.本研究では,三叉神経第三枝の障害により顎顔面領域に神経障害性疼痛が発生した際の三叉神経節(TG)細胞における電位依存性Na+チャネルの役割について電気生理学的に解析した.生後8週の雄性マウスの下顎孔周辺にて左下歯槽神経を切断した.術後4日目から14日目にわたりvon Freyhairにより下顎~頬部に機械刺激を与え,機械逃避反射行動を経日的に観察した.下歯槽神経切断側は未手術の対照群と比較して術翌日から術後14日目まで機械逃避反射閾値が低下した.従って,神経障害性疼痛モデルを確立したと判断した.三叉神経節内において障害を受けた下歯槽神経由来の細胞を鑑別するため,手術時に神経切断部に10%Rhodamine B isothiocyanate–Dextranを投与した.術後7日目および14日目にマウスの左TGを摘出し,酵素処理にて細胞を単離した.対照群には同週齢の未手術マウスを用いた.神経障害性疼痛モデルマウスから単離したTG細胞においては蛍光染色の有無により障害を受けた下歯槽神経由来の染色細胞群と下歯槽神経に由来していない非染色細胞群に鑑別し,それぞれの細胞に対しホールセルパッチクランプ法を適用し膜電位固定下に電位依存性Na+チャネル電流を記録し,300nMテトロドトキシン(TTX)を投与しTTX抵抗性(TTX-R)電位依存性Na+チャネル電流を記録した.両電流の差分がTTX感受性(TTX-S)電位依存性Na+チャネル電流となる.更に,TTX-R電位依存性Na+チャネルは不活性化の膜電位依存性の違いからNav1.8電流とNav1.9電流に分けてそれぞれの電流-電圧関係を解析した.染色細胞群では非染色細胞群および対照群と比較して術後7日目および術後14日目においてTTX-R電位依存性Na+チャネルの電流密度が著しく減少した.同様にパッチクランプ法を用いて活動電位を記録したところ染色細胞群では非染色細胞群および対照群と比較して活動電位振幅の半値幅および活動電位間感覚が著しく減少した.非染色細胞群と対照群間では有意差は認められなかった.下歯槽神経切断による神経障害性疼痛において障害を受けた神経細胞のTTX-R電位依存性Na+チャネル電流の減弱とそれに伴う初期活動電位発生頻度の亢進を見出した.

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