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大学・研究所にある論文を検索できる 「神経芽腫における EZH2 阻害剤の感受性を制御する分子の multi-omics 探索」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

神経芽腫における EZH2 阻害剤の感受性を制御する分子の multi-omics 探索

遠藤 悠紀 東北大学

2021.03.25

概要

神経芽腫における EZH2 阻害剤の感受性を制御する
分子の multi-omics 探索
著者
学位授与機関
学位授与番号
URL

遠藤 悠紀
Tohoku University
11301甲第19659号
http://hdl.handle.net/10097/00134024

(書式18)




位 論 文 要 約
A b s t r a c t )

博士論文題目 Title of dissertation
神経芽腫における EZH2 阻害剤の感受性を制御する分子の multi-omics 探索

東北大学大学院医学系研究科医科学専攻
発生・発達医学講座小児外科学分野
学籍番号(*論文博士は受付番号)Student Number

B6MD5023

氏名 Name

遠藤

悠紀

ポリコーム抑制複合体 2 (polycomb repressive complex 2 以下 PRC2)の構成タンパク質である Enhancer of
zeste homolog 2 (以下 EZH2)は H3K27 methylase であり、遺伝子の転写を抑制し、細胞の運命決定、細胞周
期、細胞死、細胞の分化、がん化などの細胞内プロセスに関与する。神経芽腫は非常に遺伝子変異が少ないと
され、エピジェネティックな異常が悪性化を規定しているとも考えられることから、今回、神経芽腫細胞株に
おける EZH2 阻害剤の増殖抑制効果の検討とその感受性を制御する因子の特定を目的として本研究を行った。
神経芽腫細胞株 9 種類を使用し EZH2 阻害剤の生物学的スクリーニングを行ったところ、
EPZ-6438 (特異的 EZH2
阻害剤)に感受性がある細胞株 (感受性株)と感受性がない細胞株 (耐性株)が存在することがわかった。また
EZH2 阻害剤感受性株 (SK-N-BE, SK-N-SH)では G0/G1 cell cycle arrest、アポトーシスを認めた。一方で EZH2
阻害剤耐性株 (NGP, IMR32)では増殖抑制や cell cycle arrest を認めなかった。感受性に関わる遺伝子を調
べるためマイクロアレイ解析を行った。GSEA 解析では感受性株にのみ、differentiation や cell cycle arrest
に有意な相関を認めた。感受性株のみ有意に mRNA レベルでの発現上昇 (Fold change > 2, p <0.05)を認めた
57 遺伝子のうち、さらに神経芽腫データベースより癌抑制的に働く 25 遺伝子を選出した。感受性株で EZH2
阻害剤により発現増加した多くの遺伝子は、プロモーター領域に H3K27me3 の Peak を有したが、一方で耐性株
では H3K27me3 の Peak をほとんど認めず、また神経芽腫データベースから一部の遺伝子でプロモーター領域に
おける CpG アイランド (CGI)のメチル化が確認された。EZH2 阻害剤耐性株に対して、EZH2 阻害剤 (EPZ-6438)
と DNA 脱メチル化剤 (5-aza-dC)を併用したところ、増殖抑制に明らかな相乗効果を認めた。併用処理をした
EZH2 阻害剤耐性株を使用し、トランスクリプトーム、メチローム解析を行ったところ、癌抑制遺伝子、癌遺
伝子におけるエピジェネティックな変化を認めた。さらに VSTM2L、GPNMB、TIMP3 のプロモーター領域におけ
1

(書式18)
る CGI のメチル化が予後不良な神経芽腫患者の EZH2 阻害剤耐性のバイオマーカー候補となり、EPZ-6438 と
5-aza-dC 併用療法の治療効果が期待された。 ...

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