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大学・研究所にある論文を検索できる 「東京慈恵会医科大学附属柏病院臨床倫理委員会・コンサルテーションチームの活動概要 (第137回成医会総会一般演題)」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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東京慈恵会医科大学附属柏病院臨床倫理委員会・コンサルテーションチームの活動概要 (第137回成医会総会一般演題)

藤本, 啓 三浦, 靖彦 卯津羅, 雅彦 大崎, 水緒 小林, 可奈 菅原, 直子 相馬, 陽一 高橋, 恵美子 高橋, 直人 長谷川, 英雄 長谷川, 譲 原口, 晋平 古川, はるこ 矢部, 三男 山崎, 薫 吉田, 博 東京慈恵会医科大学

2020.11.15

概要

現代の日本は超高齢化・多死社会に直面している.これに伴い死生観は多様化し,医療の現場では 「終末期医療の治療方針」 や 「意思決定が難しい患者への支援」 など,倫理的判断が迫られることが多いが,個人の努力では解決が困難な状況にある.そこで東京慈恵会医科大学附属病院(当院)では,社会通念と齟齬をきたさない治療方針を提案・支援することを目的として,平成26年に臨床倫理委員会および臨床倫理コンサルテーションチームを発足させた.同チームは上記課題を 「自律尊重」,「無危害」,「善行」 と 「正義」 の医療倫理4原則に基づき多職種で議論している.また当院は地域基幹病院として,臨床倫理の考えやサポートを院外に対しても提供する必要性があるため,地域に対して臨床倫理の概念や実際の支援方法の普及を行った.今回,当院の臨床倫理コンサルテーションチームの活動内容と実績を報告し今後の展望について概説する.臨床倫理委員会委員と院内教職員の教育として,臨床倫理に関する教材提供と関連学会・研究会の情報共有を行った.実際の事例を用いた検討会を開催し,多職種医療従事者に対してOn the job training(OJT)を行った.また,当院の診療部長会議で月間の活動を報告し,存在と活動の周知を図った.さらに,病院職員も興味を持つテーマに関連する講師を招聘し講演会を開催し,基礎から応用まで学べる勉強会を開催した.本勉強会の特徴として,地域連携強化の一環として,地域の医療介護職の参加を認めた.本活動は,令和元年から始まった慈恵医大附属4病院合同の「慈恵医大臨床倫理を学ぶ会」に発展した.地域医療における臨床倫理の普及活動として,医療介護従事者による研修会や市民公開講座への講師派遣を積極的に行い,臨床倫理を核とした地域包括ケアの構築に助力した.上記の取り組みの結果,当初,臨床倫理の考えや必要性そして実際のコンサルテーションの目的を理解する医療従事者や病院職員は少なかったため相談件数は少なかったが,次第に倫理コンサルテーションの依頼件数が増加し,地域における臨床倫理の活動も活性化した.さらに,病院機能評価における高評価に繋がった.本取り組みを通して医療現場で生じる倫理的問題に適切に対処することを学ぶことによって,病気と向き合っている患者さんやご家族,そして実践に関わる医療従事者を精神的に支えることができたと考える.本活動を継続することによって,臨床に関わる諸問題を医学的視点だけでなく,倫理的・法的・社会的観点からも見つめ,「病気を診ずして,病人を診よ」 の精神を院内外に普及することを目指す.

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