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大学・研究所にある論文を検索できる 「Role of amygdalar mGluR7 in acquisition and extinction of conditioned taste aversion」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Role of amygdalar mGluR7 in acquisition and extinction of conditioned taste aversion

秋友 達哉 広島大学

2021.03.23

概要

Role of amygdalar mGluR7 in acquisition and
extinction of conditioned taste aversion
(味覚嫌悪学習の獲得および消去における扁桃体の mGluR7 の役割)

秋友 達哉
医歯薬保健学研究科
医歯薬学専攻

扁桃体は情動学習の獲得・消去過程に関与しており,味覚嫌悪学習(conditioned taste
aversion ; CTA)においても重要な役割を果たす。扁桃体の一部のニューロンにおける味覚刺激
と内臓不快感の統合が CTA 獲得に必要であることが示されているが,情報を統合するニュー
ロンとその下流のニューロンがどのような機能変化を生じているかは不明である。代謝型グル
タミン酸受容体 7 型(metabotropic glutamate receptor 7 ; mGluR7)は脳内に広く分布してい
る G タンパク質共役型受容体であり,CTA の獲得機能への関与は報告されているが,消去過
程における役割は不明である。今回我々は二瓶選択法を用いて CTA の消去過程における
mGluR7 アゴニストの影響を検討するとともに,Western blotting および免疫組織化学染色に
よって CTA の獲得および消去の過程における扁桃体の mGluR7 の変化について解析した。
24 時間の呈示を行う二瓶選択法において,mGluR7 アゴニスト AMN082 を投与することで
消去記憶の獲得が促進された。30 分間の呈示による二瓶選択法では,二瓶選択の飲水前に
AMN082 の投与を行うと消去記憶の獲得が促進された一方で,二瓶選択の飲水後に投与した場
合では効果はみられなかった。Western blotting では,扁桃体内の各種領域[基底外側核
(basolateral amygdaloid nucleus ; BLA),中心核(central amygdaloid nucleus ; CeA),皮質核
(cortical amygdaloid nucleus ; CoA),内側核(medial amygdaloid nucleus ; MeA)]のいずれに

おいても,分子量の異なる 2 つの抗 mGluR7 抗体反応物質(以下;mGluR7 とする)のバンド(約
240 kDa および 75 kDa のバンド)を認めた。BLA および CoA では高分子量のバンドが CTA
獲得後のテスト翌日以降に徐々に増加し,テスト後 3 日目(Day 3)をピークに減少傾向にあった。
2 つのバンドの総和においても,Day 3 において最も発現量が増加していた。CeA および MeA
では明らかな変化はみられなかった。免疫組織化学染色にて未処置群(Control)とテスト後 2 日
目(Day 2)における扁桃体内の各種領域における mGluR7 の細胞内局在を比較すると,BLA に
おいて Control では細胞膜辺縁に発現が多い一方,Day 2 においては細胞内オルガネラを含む
細胞全体に発現しているニューロンが多くみられた。その他の領域においては細胞内局在に変
化はみられなかった。
以上の結果より,mGluR7 を二瓶選択の飲水前に活性化することにより,消去記憶の獲得が
促進されることが示唆された。そして,BLA のニューロンにおいて mGluR7 の発現量や細胞
内局在に変化がみられたことから,BLA における mGluR7 が CTA の獲得および消去の過程に
関与している可能性が示唆された。

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