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大学・研究所にある論文を検索できる 「ラット海綿体神経損傷モデルにおけるMuse細胞の勃起機能への効果と機序についての研究」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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書き出し

ラット海綿体神経損傷モデルにおけるMuse細胞の勃起機能への効果と機序についての研究

小山, 淳太朗 東北大学

2023.03.24

概要

(書式18)




位 論 文 要 約
A b s t r a c t )

博士論文題目 Title of dissertation
ラット海綿体神経損傷モデルにおける Muse 細胞の勃起機能への効果と機序についての研究

東北大学大学院医学系研究科医科学専攻
外科病態学講座泌尿器科学分野
氏名 Name

小山淳太朗

【目的】
前立腺癌に対する前立腺全摘除術はロボット支援下手術の普及とともに、世界的に広く行われている。ロボ
ット支援下手術の開発や勃起神経温存手技の改良が行われているが、前立腺全摘除術後の勃起障害は依然と
して重要な合併症であり、術後の生活の質(QOL)を低下させている。術後の勃起障害を改善させるため
に幹細胞治療が注目されている。しかし、これまでに報告されている勃起障害に対する様々な幹細胞治療は
未だ臨床応用には至っていない。当院では生体内に存在する非腫瘍形成の多能性幹細胞である
multilineage-differentiating stress-enduring (Muse)細胞の臨床応用が進められており、Muse 細胞は
静脈内投与後に損傷した部位に選択的に遊走して損傷した組織を再生させるという特徴を有していること
に我々は着目した。そこで、Muse 細胞の勃起障害への治療応用を目指して、ラット海綿体神経損傷モデル
を用いて、術後の勃起障害に対するヒト由来 Muse 細胞の静脈内投与の有効性を検討した。
【方法】
雄 Sprague-Dawley ラットの海綿体神経を圧挫滅で損傷し、海綿体神経損傷モデルを作製した。海綿体神経
損傷の 3 時間後に Muse 細胞(Muse 細胞群)、non-Muse 細胞(non-Muse 細胞群)
(ともに 1.0 × 105 細
胞)、および vehicle(Vehicle 群)をそれぞれ静脈内投与した。勃起機能は手術後 28 日目に骨盤神経を電気
刺激して陰茎海綿体内圧(ICP)と動脈圧(AP)を測定することによって評価した。また、Muse 細胞の静
脈内投与の 48 時間後と 28 日後に骨盤神経節を採取し、Muse 細胞の遊走を免疫染色で評価した。さらに、
静脈内投与の 48 時間後に採取した骨盤神経節を用いて、神経栄養因子である C-X-C motif chemokine
ligand(CXCL12)および glial cell line-derived neurotrophic factor(GDNF)の発現量を、リアルタイム
PCR にて解析した。
【結果】
ICP/平均 AP(MAP)の値は Muse 細胞群で 0.51 ± 0.02、non-Muse 細胞群で 0.37 ± 0.03、Vehicle 群
1

(書式18)
で 0.36 ± 0.04 であり、non-Muse 細胞群および Vehicle 群と比較して Muse 細胞群で有意に高値だった
(P < 0.05)
。さらに、Muse 細胞を静脈内投与 48 時間後に骨盤神経節で同定することができ、28 日後に
も骨盤神経節で定着していることを確認した。また、CXCL12 と GDNF の発現量は Vehicle 群よりも Muse
細胞群で有意に亢進していた(P < 0.05)。
【考察】
ラット海綿体神経損傷モデルにおいて Muse 細胞の静脈内投与 28 日目に勃起機能の改善を認めた。Muse
細胞は静脈内投与にて損傷部位に遊走し、細胞や組織の修復に関与する可能性が示唆された。さらに、Muse
細胞投与後に CXCL12 と GDNF の発現亢進を認め、ともに神経栄養因子として勃起機能の改善に寄与した
と考えられた。以上より、Muse 細胞の静脈内投与は神経損傷後の勃起機能を改善させる治療法になり得る
可能性が示唆された。 ...

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