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大学・研究所にある論文を検索できる 「Prognostic significance of bone marrow FDG uptake in patients with gynecological cancer」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Prognostic significance of bone marrow FDG uptake in patients with gynecological cancer

志村, 宏太郎 大阪大学

2021.04.30

概要

【目 的(Purpose)】
臨床上、頻用されるPET-CTで認められる骨髄の18F-FDG集積と婦人科悪性腫瘍患者の予後の関係を検討すること。また、骨髄の18F-FDG集積と予後不良のメカニズムを解明することの2点を本研究の目的とした。

【方法ならびに成績(Methods/Results)】
当施設での電子診療録を後方視的に検討し、2008年1月から2014年12月までの間に、初回治療前にPET/CTを撮像した婦人科悪性腫瘍症例(子宮頸癌患者231例、卵巣癌患者167例および子宮内膜癌患者161例)を対象とした。骨髄におけるFDG集積および骨髄/大動脈のFDG集積比率(BAR)を測定し、無増悪生存期間(PFS)との関連を検討した。子宮頸癌患者の解析では、BARはPFSと相関していた(p<0.0001)。また、III-IV期の卵巣癌患者およびIII-IV期の子宮内膜癌患者の解析でも、BARはPFSと有意に相関していた。[卵巣癌(p=0.0417):子宮内膜癌(p=0.0395)]さらに、患者検体を用いた骨髄FDG集積症例の検討では血中G-CSFと有意な相関関係を認め、血球分画についての検討では血球白血球数(相関係数0.66)、特に好中球数(相関係数0.71)と強い相関を示した。
次に、骨髄FDG集積患者の予後不良のメカニズムをラット、およびマウスを用いて検討した。ラットを用いて腫瘍によるG-CSFの産生と骨髄でのFDGの集積を検討したところ、G-CSF産生腫瘍を移植した個体でFDGの集積は有意に高く認めた。また、マウスを用いて腫瘍のG-CSF産生と生存期間の関係を検討したところ、全生存期間の短縮と関連しており、G-CSF産生腫瘍移植群において有意にCD11b+Gr-1+細胞(Myeloid-derived suppressor cells: MDSC)の増加を認めた。MMDSCがT細胞の増殖を濃度依存的に抑制することを共培養実験で確認され、G-CSFによって誘導されたMDSCによる免疫抑制が、患者の予後不良の原因となっている可能性が考えられた。さらに、中和抗体による治療実験を行ったところ、G-CSF産生腫瘍移植マウスの生存期間を延長する効果が認められた。患者検体にて同様の機序が認められるかを検討したところ、骨髄のFDG集積症例においてMDSCの増加とT細胞の抑制が認められた。

【結 論】
子宮頚癌および進行期の卵巣癌・子宮体癌において、骨髄FDG集積(BAR)は有意な予後不良因子であった。骨髄におけるFDG集積亢進は、腫瘍由来のG-CSFで説明できると考えられた。骨髄のFDG集積が亢進した症例では、腫瘍由来のG-CSFによって誘導されたMDSCによる免疫抑制が、患者の予後不良の原因となっている可能性がある。

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