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大学・研究所にある論文を検索できる 「A novel model to predict positive prostate biopsy based on serum androgen level」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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A novel model to predict positive prostate biopsy based on serum androgen level

氏家, 剛 大阪大学

2021.03.24

概要

〔目 的(Purpose)〕
 前立腺癌の診断を確定するためには、前立腺生検が必須である。前立腺生検を施行すべきかどうかは、血清PSA値を基にして判断するが、PSA値のみでは癌検出特異度は低いとされている。不惡な前立腺生検を回避するためにも、血清PSAを補完する新規診断バイオマーカーの開究が急務である。前立腺癌のスクリーニング時に、前立腺癌増殖との関速を有する血清総テストステロン(TT)測定の有用性については多くの検討がなされているものの、依然として結論は出ていない。また、ホルモン活性を有する遊離テストステロン(FT)測定に関する検討はほとんど行われていない。本研究では、前立腺生検前の血清TT値および血清FT値を測定し、これらを基にして,血清男性ホルモン値を用いた前立腺生検癌陽性予測モデルの構築を行うことを目的とした。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
方法:
 2014年7月から2016年9月の間で、大阪大学附属病院泌尿器科において経直腸的前立腺生検を施行した341例を対象とした。前半の253例を用いて予測モデルを構築し、後半の88例を用いて新規予測モデルの妥当性を検証した。癌陽性予測因子として、年齢、血清PSA値、前立腺体積(PV)、PSAD (=PSA/PV)、血清TT値、血清FT値、%FT (=FT/TT*100)の各因子について検討を行った。多重ロジスティクス解析に基づき有意な因子を抽出し、予測モデルの構築を行い、ROC曲線解析にて予測診断能の評価を行った。構築した新規予測モデルを後半の88例に適応し、血清PSA値と比較することで、妥当性および有用性の検証を行った。

成績:
 前半の253例のうちで、癌陽性症例は145例(57.3%)、陰性症例は108例(42.1%)であった。多変量解析において、PSA (p=0.047),PSAD (p<0. 0001)および%FT (p=0. 004)が独立した癌陽性予測因子と考えられた。多重ロジスティクス解析に基づき、PSADおよび%FT値を用いて新規予測モデルを構築した。同モデルは、ROC曲線解析にて.AUO0. 824.感度74. 5%,特異度79.7%と萵い診断予測精度を認め、PSA単独(AUC=0. 662)と比較しても有意に診断予測精度の向上を認めた(P<0. 001).PSAく10ng/mlの患者群を対象とした解析においても、同モデルはROC曲線解析にて.AUC=0. 733.感度85. 3%,特異度54.3%と高い診断予測精度を認め,PSA単独(AUO0.543)と比較しても有意に診断予測精度の向上を認めた(p<0. 001).
 後半の88例の内訳は、癌陽性症例は48例(54.5%)、陰性症例は40例(45.5%)であった。88例に予測モデルを適応することで妥当性の検証を行ったところ、全症例においても、PSAく10ng/mlの患者群においても、PSA単独と比較して有意に診断予測能の向上を認めた(全症例;P<0. 001.PSA く10ng/nlの患者群;P=0.011)。

〔総 括(Conclusion)〕
 日常診療において簡便な検査といえる血清TT値ならびに血清FT値を用いて、血清男性ホルモン値に基づいた前立腺癌生検陽性予測モデルを描築し、高い診断予測精度を有することを確認した。

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