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大学・研究所にある論文を検索できる 「Development of Acid-Catalyzed C-C Bond Forming Reactions using Boronic Acid Derivatives as Carbon Nucleophiles」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Development of Acid-Catalyzed C-C Bond Forming Reactions using Boronic Acid Derivatives as Carbon Nucleophiles

Yasumoto, Kento 京都大学 DOI:10.14989/doctor.k23734

2022.03.23

概要

炭素–炭素結合形成反応は複雑な有機分子の骨格を構築するうえで、有機合成上重要な手法である。Grignard試薬を始めとした有機金属試薬の求核付加反応はその代表的な手法の1つであり、炭素求核剤として古くから汎用されている一方、強い塩基性や求核性、官能基許容性の狭さが問題となっている。ボロン酸およびその誘導体は、構造の多様性、低毒性、安定性、取り扱いや入手の容易さの観点から、鈴木―宮浦カップリング反応をはじめとして有機合成における様々な場面で利用されている。また、酸性条件においても比較的安定であるため、有機金属試薬に代わる酸存在下でも利用可能な炭素求核剤として注目されている。そのような背景のもと、ボロン酸誘導体を炭素求核剤として利用した反応開発が近年盛んになっており、様々な遷移金属触媒を用いた不斉触媒反応が実現されている。これに加えて、BINOLをはじめ有機分子触媒を利用した不斉触媒反応も報告されている。本論文で申請者は、未だ発展途上である強い酸触媒存在下でボロン酸誘導体を炭素求核剤として用いた分子変換法の開発を目指し、種々の炭素–炭素結合形成反応の開発を実現した。申請者は、ボロン酸誘導体を炭素求核剤として用いた反応開発および関連した研究として、①系中発生Boc保護イミンのアルキニル化、アルケニル化およびアリル化反応②第二級アルコールの不斉アルケニル化反応③電子不足キラルビフェノールの合成と応用④エノンジエステルの不斉アルケニル化反応に取り組んだ。以下それぞれの概略を示す。
①N-プロパルギルアミンは生理活性物質に頻繁に見られる部分構造であり、その効率的な合成法の開発は重要である一方、アルキニル基を含む様々な炭素置換基を持つBo c保護プロパルギルアミンの合成法は、Grignard試薬を用いた強塩基性条件を必要とする例に限られている。申請者は、三フッ化ホウ素触媒存在下、ボロン酸エステルを炭素求核剤として用いることで、穏和な条件での系中発生Boc保護イミンのアルキニル化、アルケニル化、およびアリル化反応の開発に成功した。②1,4-エンインは合成中間体として幅広く利用される一方で、従来法ではその不斉合成に遷移金属触媒を必要とした。申請者は、光学活性な有機酸触媒存在下、配向基を持つ第二級アルコールに対しアルケニルボロキシンを作用させることで、不斉アルケニル化が高い立体選択性で進行することを見出し、有機分子触媒による1,4-エンインの不斉合成を世界に先駆けて実現した。③申請者は新規な骨格を有する電子不足キラルビフェノールの合成および触媒への誘導にも取り組み、その効率的な合成法を確立した。得られた触媒を、ボロン酸誘導体を用いた反応を含めた種々の不斉触媒反応へと適用し、従来のビナフトール由来の触媒に近い選択性および高い触媒活性を確認した。④エノンジエステルに対する不斉共役付加反応は少数報告例がある一方、汎用性の高いアルケニル基を立体選択的に導入した例は報告されていない。申請者は、2価のトリフルオロメタンスルホン酸銅触媒およびBOX配位子存在下、アルケニルボロキシンを作用させることで、エノンジエステルの不斉アルケニル化反応が高立体選択的に進行することを見出した。また、生成物の水素化ホウ素ナトリウムによる還元および環化、続くKrapch o脱炭酸反応およびルテニウム触媒を用いたオレフィンの酸化的開裂によって、(+)-methylenolactocinの前駆体への変換に成功した。

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