The osteogenic potential of Phosphorylated-Pullulan/β-TCP composite scaffolds and low doses of Bone Morphogenetic Protein-2 (BMP-2) in subcutaneous tissues [an abstract of entire text]
概要
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The osteogenic potential of Phosphorylated-Pullulan/β-TCP composite scaffolds and low doses of Bone
Morphogenetic Protein-2 (BMP-2) in subcutaneous tissues [an abstract of entire text]
Alruwaili, Mohammed Katib R
北海道大学. 博士(歯学) 甲第15490号
2023-03-23
http://hdl.handle.net/2115/89527
Type
theses (doctoral - abstract of entire text)
Note
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File Information
https://www.lib.hokudai.ac.jp/dissertations/copy-guides/
Mohammed_Alruwaili_summary.pdf
Instructions for use
Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP
学位論文内容の要約
学位論文題目
The osteogenic potential of Phosphorylated-Pullulan/β-TCP composite
scaffolds and low doses of Bone Morphogenetic Protein-2
(リン酸化プルラン/β-TCP 複合スキャホールドと低用量骨形成
タンパク質 2 による骨形成)
博士の専攻分野名称
氏名
博士(歯学)
MOHAMMED KATIB R ALRUWAILI
学位論文内容の要約
骨形成タンパク質(BMP)は骨誘導能が高く、優れた骨形成能を有するが、深刻な合併
症も報告されている。現在は生体適合性と分解性に優れるコラーゲンスポンジがrhBMP-2
の担体として臨床応用されているが、コラーゲンスポンジはrhBMP-2 の保持が不十分との
指摘もあり、そのことも副作用の発現に関与している可能性がある。
そこで、rhBMP-2 の担体としてコラーゲンスポンジを用いた場合に、骨形成能を発揮す
るrhBMP-2 の下限濃度を評価することを目的として実験1を行った。rhBMP-2(Infuse® Bone
Graft, Medtronic)の濃度を0、メーカー指示の1/30,1/10,1倍とし、コラーゲンスポンジに
含浸してラットの背部皮下結合組織に移植した。1,4週後にµCTによる硬組織形成の評価と
組織学的分析を行った結果、手術後4週で1/10の濃度のrhBMP-2では、骨形成量が約1/4と有
意(p<0.05)に減少し、0.039 mg/mlでは骨形成はみられなかった。
一方、リン酸化プルラン(PPL)はrhBMP-2を併用する場合のスキャホールドとして優れ
た効果を発揮する可能性がある。実験2では分子量の異なるPPLをrhBMP-2のスキャホール
ドとして、骨形成能と吸収性を組織学的に評価した。分子量600,000と600,000 + 100,0000の
PPLを1:3(PPL1-3群)または1:5(PPL1-5群)で混合し、両群ともメーカー指定濃度のrhBMP-2
を添加後、2 % CaCl2を混合してゲル化させるとともに、βTCP顆粒を混和して、パテ状の
複合移植材を2種類作製した。移植材をラット背部皮下結合組織内に移植し、2週後に骨形
成状態と移植材の残存状態を組織学的に計測した。その結果、骨形成量はPPL1-5群がPPL1-3
群1:3の約4倍となったことから、rhBMP-2のスキャホールドとしてPPL1-5群の方が優れて
いると考えられた。
PPL1-5群で用いたスキャホールドは、rhBMP-2の濃度を低下させても十分な骨形成効果が
得られる可能性があると考え、実験3ではrhBMP-2の濃度と骨形成量の関係をコラーゲンス
ポンジとの比較で検討した。PPL/βTCP複合スキャホールドは実験2のPPL1-5群と同様で、
rhBMP-2の濃度をメーカー指定の1,1/10,1/30,1/50倍とし、それぞれBPT1、BPT2、BPT3,
BPT4、BPT0群とした。BPT群と同様のrhBMP-2濃度でコラーゲンスポンジを担体としたも
のを、それぞれBC1、BC2、BC3、BC4、BC0群とした。各移植材をラット背部皮下結合組
織に移植し、2週後にμCTによる評価と組織学的分析を行った。その結果、BPT群ではBC
群に比べて、すべての濃度で骨形成量が有意(p<0.05)に多く、メーカー指示濃度では、約
4倍の骨形成量を示した。メーカー指示濃度であるBC1群の骨形成量はBTP2群とほぼ同じで
あり、PPL/βTCP複合材料を用いることで、rhBMP-2濃度を1/10に低下させても同等の骨形
成が可能であった。
以上の結果から、rhBMP-2を用いた骨形成において、PPL /β-TCP複合スキャホールドは
コラーゲンスポンジよりきわめて優れていることが明らかとなった。 ...