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書き出し

高次元アクシオン電気力学の高次群構造の解析

中島, 立稀 名古屋大学

2023.06.23

概要

学位報告4

別紙4
報 告 番












論文題目



学位関係











高次元アクシオン電気力学の高次群構造の解析
中島 立稀

論 文 内 容 の 要 旨

対称性は物理において最も基本的な性質の一つである。理論の構成の際の指針や解析が困難な系の定性的な理解、同じ対称性を有する
系の普遍的な性質の理解などに応用することができるといった観点から対称性は重要な研究対象であると考えられている。
近年大域的対称性の様々な方向への一般化が提案されている。中でも有名な例が線や面などの空間的に広がった対象に作用する対称
性である高次形式対称性である。異なる階数の高次形式対称性を有する理論では、これらが混ざり合って高次群と呼ばれる構造を持ち
得ることが知られている。具体的には 4 次元無質量アクシオン電気力学では 3 つの階数の異なる対称性が混ざり合い 3 群と呼ばれる
構造を示すことが知られている。その一方で任意の高次群構造を持つような場の理論をどのように構成するかなど、より詳しい性質は
詳しく調べられていない。よって場の理論における高次群構造を系統的に理解することは場の理論の構造を調べる上で重要な課題であ
ると考えられる。
本論文の主題は無質量アクシオン電気力学を一般の偶数次元に拡張することで場の理論における高次群構造の系統的な分析を行う
ことである。場の理論における高次群構造は「チャーン・ヴェイユ対称性」と呼ばれる種類の対称性の背景ゲージ場が「グリーン・シ
ュワルツ機構」により変則的な変換をするところに反映される。高次元では存在するチャーン・ヴェイユ対称性の数も多くなることか
ら、より大きい高次群構造が現れることが予想される。申請者は高次元で新しく現れるチャーン・ヴェイユ対称性に対する背景ゲージ
場の変換則もグリーン・シュワルツ機構により修正を受けることを明らかにした。
また 6 次元の場合に関してこれらのゲージ場の変換則を陽に書き下し、詳しい解析を行った。まず各対称性の荷電物体を、背景ゲ
ージ場を用いた計算により具体的に構成した。特に 6 次元で新しく現れる、保存カレントが複合的な演算子で書かれるようなチャー
ン・ヴェイユ対称性の荷電物体を明らかにした。さらに対称性生成子の相関関数の間に成り立つ恒等式のうち高次群構造を反映するも
のを網羅的に導出し 6 次元の場合の対称性の構造を明らかにした。そこでは 4 次元の時と同様の代数構造も見られる一方で、高次元
に特有の構造、特に非自明な三項演算を示唆するような非自明な相関関数間の関係などが現れることを見る。
申請者は以上に述べたような一般の偶数次元における無質量アクシオン電気力学の解析から、高次元で現れる高次群構造を系統的に
調べた。特に 6 次元の場合には5個の群が混合する構造を持つことを明らかにした。この結果は 6 次元の場合には5群の構造を持つ
ことを示唆する。また 2n 次元の場合も同様に(2n−1)群の構造を示唆する。

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参考文献

73

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