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大学・研究所にある論文を検索できる 「Role of stemness-related molecules in the endometrium and endometriosis in the pathophysiology of endometriosis」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Role of stemness-related molecules in the endometrium and endometriosis in the pathophysiology of endometriosis

馬, 素柯 東京大学 DOI:10.15083/0002007049

2023.03.24

概要

審査の結果の要旨
氏名

馬素柯

本研究は、子宮内膜の基底層に子宮内膜腺に前駆細胞/幹細胞が存在することと子宮内
膜症発症の関連および子宮内膜症病理生理における幹細胞関連分子の役割を検証するた
めに、免疫組織化学(IHC)法を用いて、子宮内膜症に罹患した人の子宮内膜、罹患して
いない人の子宮内膜、卵巣子宮内膜症の組織を用いて、ALDH 1 A の発現とその局在につ
いて検討した。蛍光二重免疫染色法によって、ALDH1A1 と N-cadherin の共局在について
調べた。ALDEFLUOR 法で子宮内膜と子宮内膜異位細胞の ALDH1A1 活性について検討した。
また、幹細胞に高発現していると報告されている LOXL2 の子宮内膜症における発現と意
義について検討した。まず、免疫染色法、定量的 PCR 法、Western Blot 法にて子宮内膜
症における発現を調べた。ELISA 法、Wound Healing アッセイと Transwell 法によって、
それぞれ子宮内膜症細胞における LOXL2 の分泌、LOXL2 と遊走能、浸潤能との関連につい
て調べた。これらの検討により、下記の結果を得ている。
(1) ALDH 1 A は子宮内膜症の患者と非子宮内膜症の患者、卵巣子宮内膜腫の中で、同
じ酵素と同じ表現をした。ALDH1A1 分子は主に子宮内膜腺基板層と子宮内膜異位
腺体に表現されることを証明した。ALDH1A1 と N-cadherin 蛋白は共に子宮内膜の
基底層に局在していた。ALDEFLUOR 解析により以前の結果が確認された。
(2) TNFα または TGF-β1 刺激により、子宮内膜症上皮細胞における LOXL2 の分泌を
促進した。また、LOXL2 を siRNA および LOXL2 阻害剤で発現を抑制することで、
FAK/Src のリン酸化を抑制し、子宮内膜症細胞の遊走能、浸潤能を抑制した。LOXL2
を添加することで、FAK、SRC のリン酸化を促進し、子宮内膜症上皮細胞の遊走能
と浸潤能は亢進した。
以上、我々は、幹細胞マーカーといわれる ALDH1A が子宮内膜の基底層と子宮内膜症上
皮細胞に高発現であることから、基底層の子宮内膜上皮細胞に前駆細胞/幹細胞様の細胞
が存在するという説をサポートする結果を得た。また、これらの細胞が子宮内膜症発症に
関連する可能性を示唆する結果を得た。今後、ALDH1A 陽性細胞が子宮内膜の生理や子宮
内膜症の病因にどのように関与しているかをさらに検討する必要がある。LOXL2 について
は、子宮内膜症の遊走、浸潤に関わっており、子宮内膜症の進展、増悪に関与している可
能性が示唆された。LOXL2 の siRNA や阻害剤で子宮内膜症上皮細胞の遊走能、浸潤能が有
意に抑制されることから、LOXL2 は子宮内膜症の有望な標的ターゲットとなる可能性が示
唆された。

よって本論文は博士(医学)の学位請求論文として合格と認められる。

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