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大学・研究所にある論文を検索できる 「The impact of SPARC expression on the survival of pancreatic ductal adenocarcinoma patients after curative resection」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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The impact of SPARC expression on the survival of pancreatic ductal adenocarcinoma patients after curative resection

村川 正明 横浜市立大学

2020.09.21

概要

【背景と目的】膵癌は難治性固形癌の一つである.膵癌の標準治療はリンパ節郭清を伴う根治切除および S-1 による術後補助化学療法である.Japan Adjuvant Study Group of Pancreatic Cancer(JASPAC)による膵癌切除後の補助化学療法における第 III 相比較試験の結果,塩酸 GEM 療法に対してS-1 内服療法の治療効果優越性が示された一方,依然として再発率は高く,3 年および 5 年生存率は S-1 治療群でそれぞれ 59.7%,44.1%と治療成績は十分でない.治療成績の向上のためには新たな治療ターゲットの探索および新規治療の開発が必須である.Secreted protein acidic and rich in cysteine (SPARC)は細胞外マトリックスの一種で,細胞遊走,増殖,血管新生などに関わる因子である.SPARC は腫瘍間質組織に多く発現しており,正常膵組織では発現しないという特徴があるため選択的な治療ターゲットになり得る.SPARC は膵癌,乳癌や悪性黒色腫など種々の悪性腫瘍において発現しており腫瘍浸潤や転移に重要な役割を持つと考えられている.そこで今回我々は根治切除を行った膵癌症例におけるSPARC 発現の臨床的意義について検討を行った.

【対象と方法】対象は 2005 年から 2014 年に根治切除を行った膵癌症例 179 例とした.膵癌切除検体を用いて膵癌組織による Tissue microarray を作成した.免疫組織化学染色法を用いて腫瘍間質における SPARC 発現を評価し,臨床病理学的因子および生存率との関係について検討した.

【結果】SPARC は 179 例中,70 例(39.1%)において強陽性であった.SPARC 陽性群と陰性群に分類し比較検討を行った.5 年生存率は陽性群,陰性群においてそれぞれ 8.1% and 19.8%と陽性群で有意に予後不良であった (p=0.0316).単変量解析では SPARC 発現,腫瘍径,病理学的リンパ節転移,癌遺残度が予後不良因子であった.さらに多変量解析においてはSPARC 発現,病理学的リンパ節転移,癌遺残度が独立した予後不良因子であった.

【考察】 根治切除を行った膵癌症例において,腫瘍間質における SPARC 発現は予後予測因子として有用な可能性が示唆された.

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