リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

大学・研究所にある論文を検索できる 「Low-intensity pulsed ultrasound prevents cardiac diastolic dysfunction in mice -A possible novel therapy for HFpEF-」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

コピーが完了しました

URLをコピーしました

論文の公開元へ論文の公開元へ
書き出し

Low-intensity pulsed ultrasound prevents cardiac diastolic dysfunction in mice -A possible novel therapy for HFpEF-

門間 雄斗 東北大学

2020.03.25

概要

【背景】左室収縮能の保たれた心不全(HFpEF)は、その有効な治療法が未だ開発されておらず、世界的な課題となっている。これまで、低出力パルス波超音波(LIPUS)治療が狭心症や認知症に対して有効かつ安全であることが報告されてきた。

【目的】本研究では、LIPUS 治療がマウスの心臓拡張機能障害を改善するかどうかを検討することを目的とした。

【方法と結果】HFpEF モデルマウスとして、肥満 2 型糖尿病マウスである db/db マウスを使用した。12 週齢の db / db マウスおよびその littermate である db / +マウスに対して、週に 2 回、4 週間、LIPUS 治療またはプラセボ治療を行った。20 週齢時での経胸壁心エコー検査と心臓カテーテル検査において、db / db-control群では db / +-control 群と比較して、左室収縮能は維持されたが、左室拡張能の低下が示された。これらの左室拡張能のパラメータは、db / db-LIPUS 群において db / db-control 群と比較して有意に改善された。また、マウスの右心室から採取した心筋組織(trabeculae)を用いて電気刺激による収縮下での張力と細胞内 Ca2+濃度([Ca2+] i)を測定した。db / db マウスから採取した心筋組織では、最大弛緩速度(dF / dt min)の低下、 [Ca2+] i の減衰時間の延長が認められた。一方で、これらのパラメータは db / db-LIPUS 群において db /db-control 群と比較して有意に改善され、LIPUS 治療が心筋の弛緩特性を組織レベルで改善したことが示唆された。一方、トレッドミルによる運動負荷試験では、db / db-LIPUS 群では db / db-control 群に対して走行距離が有意に延長し、LIPUS 治療によりdb / db マウスの運動耐容能の低下が抑制されたことが示唆された。機序の解明のために実施した western-blotting の結果からは、心筋における eNOS-NO-cGMP-PKG 経路の活性化及び Ca2+handling 関連タンパクの発現の亢進が示された。

【結論】以上の結果から、LIPUS 治療が db / db マウスの左室拡張機能の低下、運動耐容能の低下を抑制することが示された。その機序として、eNOS-NO-cGMP-PKG 経路の活性化及びそれを介した心筋細胞における Ca2+handling システム活性の亢進が示唆された。このことは LIPUS が HFpEF 患者の治療法として有用である可能性を示唆している。

全国の大学の
卒論・修論・学位論文

一発検索!

この論文の関連論文を見る