リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

リケラボ 全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索するならリケラボ論文検索大学・研究所にある論文を検索できる

大学・研究所にある論文を検索できる 「植物アレルゲンの構造」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

コピーが完了しました

URLをコピーしました

論文の公開元へ論文の公開元へ
書き出し

植物アレルゲンの構造

丸山, 伸之 京都大学

2023.03

概要

令和4年度

京都大学化学研究所 スーパーコンピュータシステム 利用報告書
植物アレルゲンの構造
Structure of allergens derived from plant materials
京都大学大学院農学研究科品質設計開発学分野 丸山 伸之

背景と目的
「花粉食物アレルギー症候群」は、花粉と食物のアレルゲン間での交差反応によって起こるアレ
ルギーである。花粉が一次感作源とされており、生の野菜や果物を摂取した際に症状が出る頻度
が高い。口腔アレルギーを示すことが多いが、全身症状を示すこともある。
「花粉食物アレルギー
症候群」の原因となる代表的なアレルゲンは感染特異的タンパク質-10(pathogenesis-related
protein: PR-10)やプロフィリンである。PR-10 やプロフィリンは一次構造の保存性が高いことか
ら植物間で立体構造が類似し、交差反応しやすいとされている。最近、GRP が「花粉食物アレル
ギー症候群」の原因アレルゲンである可能性が指摘されている。GRP は snakin/GASA プロテイン
ファミリーに属する抗菌ペプチドで、植物において病原菌に対する防御などに寄与するとされる。
GRP は分子量 7-8kDa であり、12 個のシステイン残基から成る 6 個のジスルフィド結合をもつ。こ
れらのジスルフィド結合によって GRP は熱や消化酵素に対する耐性を持つ。モモ(Pru p 7)、ウメ
(Pru m 7)、オレンジ(Cit s 7)、ザクロ(Pun g 7)の GRP が果物類のアレルゲンと報告されている。
これらの GRP 間におけるアミノ酸配列同一性は非常に高く、Pru p 7 は Pru m 7 と同一のアミノ
酸配列をもつ。さらに、スギ花粉においても Cry j 7 が報告され、アミノ酸配列の類似性から、
ヒノキ科花粉と果物の GRP 間で交差反応し「花粉食物アレルギー症候群」を引き起こす可能性が
考えられている。

結果
本研究では、大規模に収集した果物類アレルギー患者血清を対象に GRP に感作されている陽性
検体を選抜した。また、スギ及びヒノキ花粉に含まれる GRP に対する抗ウサギ血清を作製し、そ
れらの花粉中での存在について検討し、比較した。さらに、スギ・ヒノキ花粉と果物類アレルギ
ーでの GRP の交差反応を検証するために、それぞれの組換えタンパク質を作製するとともに、選
抜する GRP 陽性検体を用いて、スギ及びヒノキ花粉と果物類の GRP の交差反応を解析する。交差
反応に関与する可能性があるアミノ酸残基への変異導入や、構造変化による血清との反応性への
影響について解析した。

*これらの構造の推定のためにアプリケーション Discovery Studio を使用した。 ...

全国の大学の
卒論・修論・学位論文

一発検索!

この論文の関連論文を見る