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大学・研究所にある論文を検索できる 「Engineered clustered myoblast cell injection augments angiogenesis and muscle regeneration in peripheral artery disease」の論文概要。リケラボ論文検索は、全国の大学リポジトリにある学位論文・教授論文を一括検索できる論文検索サービスです。

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Engineered clustered myoblast cell injection augments angiogenesis and muscle regeneration in peripheral artery disease

三宅, 啓介 大阪大学

2022.03.24

概要

〔目的(Purpose)〕
末梢動脈疾患(PAD)の細胞治療は、高度の虚血・炎症環境における投与細胞の生着率の低さが治療効杲を制限していると考えられる。細胞シート技術は、虚血炎症環境においても効果的な細胞投与法であり、当教室ではこれまでに筋芽細胞シートの心筋虚血に対する優れた再生治療効果を示してきた。一方で、PADにおいては虚血筋肉量が虚血心筋に比して大きく、また理想的細胞投与部位は筋肉深部を走行する閉塞血管周囲が望ましいことから、細胞シートの貼付は理想的投与法とはならないと考えられる。細胞シート投与による細胞生避率の改避には、シート内に存在する細胞外マトリックス(ECM)の存在が重要であると考えられることから、ΕCMを有した細胞群の投与がPADにおいて治療効果を高める可能性が考えられる。そこで、今回、細胞シート技術を用いて作成した細胞集塊は、細胞単体投与に比較して細胞生着率を改善することで、PAD(下肢虚血)においても組織再生効果を示すという仮説のもと研究を行った。

〔方法ならびに成績(Methods/Results)〕
C57BL/6マウス由來の筋芽細胞を用いて細胞シートを作成し(1.0X106 /シート)、筋肉内注入投与が可能な細胞集塊を作成した。8週齢のC57BL/6マウスを用いて下肢虚血モデル(HLI)を作成し、HU導入後7日回に細胞集塊の筋肉内投与を行った(CC群)。投与細胞の生着率の検証はGPP+ C57BL/6マウス「由来の筋芽細胞を用いて実施した。対照群として同数の筋芽細胞(SC群)、生理食塩水(SA群)の投与を行った。足部血流を投与後4週までlaser Doppler perfusion imaging(LDPI)にて計測した。また経時的に虚血筋肉を採取し、血管新生・骨格筋新生効果ならびに炎症の状態に関する評価を行った。投与細胞の生着数はSC群と比較してCC群で投与後1週目で有意に高く (CC,2130. 0 ± 554. 5/mm2; SC, 471.4 ± 182.8/ mma;P=0.02)、投与後 4 週固でも有意に高かった(CC, 411.8±67. 8; SC,182.8±17. 9; P=0. 008)。投与後4週後でのLDPIで評価した足部血液灌流状態は、CC群がSC群ならびにSA群に比して有意に優れていた(CC, 72. 0±3. 2%; SC, 49.0±4.8%; SA,36. 2±3. 2%>。しDPIの評価と一致して、組織染色の結果、投与後4週でのCD31+/aSMA+の血管数はCC群で有意に高い値を示した(CC, 71.7 ±17.1/mnr; SC, 34.1± 3.1/mm2;SA,16. 9±3. 2/mm2)。また、CC群では骨格筋新生が投与後早期より増強されており、CC群では投与後4週時点には骨格筋修復過程がほぼ完了していた。PCRの結果では、投与後1週問以内に、CC群で血管新生ならびに筋新生に関与する種々の遺伝子発現(VEGF, FGF, HGF, SDF~1, Myo-D,Pax7)の有意な増強を認めた。炎症に関する評価としてのマクロファージの解析の結果、CC群においては、投与後5日目に抗炎症性マクロファージ(CD11C-/CD206+)の有意な増加を認め(CC, 202.8±25.1/mm2; SC,15. 2±1. 7/mm2; SA, 3. 6 ±1.6/mm2)、PCRの結果においても同様に抗炎症性サイトカインに関速した遺伝子発現(IL-10, TGF-/5)の増強を認めた。

〔総括(Concision)〕
細胞シート技術を用いて作成した細胞集塊は、下肢虚血において優れた細胞生着率を示し、細胞単体投与と比較して優れた血管新生効果ならびに骨格筋新生効果を示した。本研究で使用した細胞治療は、末梢動脈疾患の臨床において、重度に傷害された下肢に対しても有効である可能性が示唆された。

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