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胎盤機能評価に有用な新規指標の探索

西森, 裕美子 東京大学 DOI:10.15083/0002002457

2021.10.15

概要

産科外来における診療の中で胎児胎盤機能評価は重要な項目である。日常診療で行われている検索項目としては、経腹超音波とノンストレステストが主である。そこからBPS(biophysical profile scoring)を算出して胎児胎盤機能を評価し、妊娠継続が可能か否かを判断していく事が一般的である。妊娠中の主要な合併症である妊娠高血圧症候群(Hypertensive disorders of pregnancy(HDP))の早期予測は臨床現場での大きな課題である。HDPは妊娠の約6%〜11%で発生すると言われており、胎盤の急性傷害、子宮内胎児発育不全、早産、子宮内胎児死亡などの死産や胎児の合併症にも大きく寄与している。HDPの病態には, 胎盤の形成障害と母体の血管内皮細胞障害の2つが深く関わっていると考えられている。胎盤では、絨毛細胞(cytotrophoblast: CTB)が子宮壁やらせん動脈に侵入し, 血管構成細胞と置換することで、大容量の血管に再構築される。その結果, 螺旋動脈は拡張し, 子宮胎盤血流量は増加する。妊娠高血圧症候群では低酸素環境, 免疫学的異常, 遺伝素因によりCTBの脱落膜や子宮筋層への侵入異常や螺旋動脈の再構築異常をきたす。その結果, 妊娠中期以降になると、胎児や胎盤に必要な子宮血流量の増加を確保できなくなり、胎盤の虚血・低酸素状態が引き起こされる。これにより炎症性サイトカインやフリーラジカルなどが産生され、母体の血管内皮細胞障害を引き起こす。血管内皮細胞障害により全身の血管攣縮が引き起こされ、血圧上昇する。

 胎盤機能不全の診断が妊娠継続の可否を決める重要項目である。胎盤機能不全を示唆する一つの指標として羊水量の計測が行われている。頻用されている経腹超音波での羊水測定法としては最大羊水ポケット測定法と羊水指数(amniotic fluid index, AFI)法がある。最大羊水ポケット測定法は子宮内腔の最も深い羊水スペースを一箇所測定し、2cm未満を羊水過小とする方法である。AFI法は今日最も多く使用されている方法である。子宮腔内を体表から四箇所に分けそれぞれの羊水腔の最大深度を測定し合計の値が5以下である場合を羊水過少と25以上である場合を羊水過多としている。これらの方法は主として妊娠中後期に行われているものであり、妊娠初期の羊水量の評価方法は確立されておらず、初期の羊水量のデータが、将来的な胎盤機能不全を予測する指標になり得るかを検討することとした。本研究では正常発育妊娠の症例のみを対象とした。胎児、臍帯を含んだ子宮内腔体積を測定したが、妊娠初期では個人差が少ないため、子宮内腔体積を妊娠初期の羊水量を反映している指標と考え研究を行った。

 2015年8月から2016年2月の間に東京大学医学部附属病院、産科外来通院中の単胎妊娠の妊娠8週から20週未満の妊婦81人を対象とした。分娩予定日は最終月経から算出し、妊娠8週から10週の間に経膣超音波で胎児頭殿長(CRL)を測定し、ずれがないことを確認したうえで最終決定した。東京大学医学部倫理委員会の承認を得ており、患者の文書による同意を得た上で施行した。

 妊娠20週未満の羊水量が妊娠後半の胎盤機能を示すマーカーとなるかどうかについて検討した。羊水量の評価方法として子宮体部全体を3D超音波法でスキャンし、3D画像をVOCAL(Virtual Organ Computed-aided Analysis)法を用いて子宮内腔体積(Uterus luminal volume)を測定した。測定はmanual traceにて30°のrotationを行い算出した。妊娠10-17週の時期にけるULVの標準曲線を確立した。正常妊娠ではULVの個人差は少なく、増加曲線は二次式の近似曲線をあてはめることができた。正常な妊娠においては、その時期のULVの平均近似値からの乖離の程度とその後の分娩時の出生体重のSD値およびBPRとの相関は認められなかった。

 次に、周産期予後を予測するバイオマーカーとしてAutotaxin(ATX)に着目した。ATXはリン脂質メディエーターであるリゾホスファチジン酸(LPA)の主要な産生酵素である。ATXは悪性腫瘍や動脈硬化、肺線維症などで上昇することが知られ、それらの疾患における予知・検出のマーカーとしての有用性についての報告がある。本論文の筆者が所属する藤井知行教授の研究室における先行研究では、胎盤内では絨毛細胞を中心として豊富なATX産生が行われており、妊婦の末梢血中では非妊娠時と比較して非常に高濃度のLPAおよびATXが検出されることを見出している。そして、絨毛細胞ではLPAR1-6がいずれも発現しており、成熟分化に伴い発現が増強することを確認してきた。また、HDPを発症した妊婦の中で、妊娠34週未満での早発型のHDP妊婦では、ATXの胎盤内での産生および末梢血中の濃度が低下していた。これらのことから、ATX-LPAシグナルは胎盤局所で絨毛細胞機能と深い関係があること、そしてそのシグナルシステムの異常がHDP発症の背景機序に関わることが示唆されている。しかし、ATX-LPAシグナルが胎盤機能にいかなる影響を有するのかという点、絨毛細胞におけるATX産生の制御機構については不明である。

 本研究では、妊婦末梢血中のATX値と胎児、胎盤重量との相互関係について解析を行い、ATXが胎児発育・胎盤機能を反映する指標となりうるかについて検討を進めた。

 2016年1月から2016年12月までの間に東京大学医学部附属病院の産科にかかりつけの単胎正常妊娠の女性102人を対象とし、妊婦健診中に行った規定の採血で採取した検体の残血清を用いて妊娠初期、中期、後期、産褥期の血清オートタキシン(ATX)濃度を測定した。また、異常妊娠例としてHDP発症の妊婦13人を対象とし、血清ATXの測定を行った。血清ATX値と、胎盤重量、出生児体重(SD)の関係は採取時期に関わらず相関を認めなかった。

 次に、BPR(胎児胎盤重量比)と血清ATX値との関係を調べた。妊娠中期ではBPRとATXに負の相関を認めた。(R=-0.50 p<0.001 n=44)。BPRは胎盤1gあたりの胎児発育量を反映していると考えられている。つまり、妊娠中期にATXの産生が高い胎盤では分娩時に最終的に確認されるBPRが低いということを示している。ATX-LPAシグナルは癌細胞では細胞増殖や細胞遊走の促進に働き、また創傷治癒や血管形成促進の作用を有することが報告されてきたことを鑑みると、妊娠中期にATX濃度が高い妊婦では胎盤の増大や子宮-胎盤血管形成の促進を起こして胎盤機能を上昇させようという働きが生じている可能性がある。BPRが低い妊婦において妊娠中期にATX産生が高いことは、中期以降に胎盤サイズを増加して分娩時のBPRが低下していることを意味している。しかし、妊娠中期のATX濃度と最終的な出生児SDの間には相関がないことを考えると、妊娠中期の胎盤機能の状態に応じてATX産生量が変化して胎盤サイズの調整することでその後の胎児発育を正常範囲に保とうとする代償機構の存在が示唆された。本研究の解析対象となった遅発型HDP群では胎盤重量および出生体重SD値がいずれも正常妊娠群よりも有意に小さかったが、これは胎盤機能障害がHDPの中心的な病態因子であるという従来の報告を支持する結果である。そして、本研究では遅発型HDP群では血清ATX濃度が正常妊娠よりも有意に高く、かつ胎盤重量当たりの血清ATX濃度が高いことから、遅発型HDP妊娠の胎盤ではATX産生が正常妊娠と比較して亢進していることが示唆された。前述の胎盤内のATX-LPAシグナルが胎児発育を正常に調整する役割を担うという正常妊娠における推測を前提として考えた場合、本研究で対象としている遅発型HDPでは胎児発育が不良でATXの増加が生じているにも関わらず胎盤サイズ増加の反応が生じていないことを示している。そして、正常妊娠群と遅発型HDP群の間でBPRの差がなかったことについては、遅発型HDP例では胎児発育不良があるにもかかわらずATXを介した胎盤サイズの変化による代償機構が働かず正常妊娠群では低下が生じるBPRが変化しなかったと解釈できる。

 また酸化ストレスマーカーとしてdROM(Diacron reactive oxygen metabolites)、BAP(biological antioxidant potential)の測定も同一検体で行った。測定機器にはFREE Carrio duo(WISMERLL©)を用いて行った。正常妊娠群および遅発型HDP群ではいずれもdROMは妊娠の進行とともに上昇し、BAPは低下していた。血清ATX濃度との関係について、正常妊娠および遅発型HDPのいずれもdROMと正の相関を示し、BAPは遅発型HDP群においてのみ負の相関が示唆された。そして、妊娠時期別に検討したところ、前述の血清ATX濃度とdROMおよびBAPとの相関は後期において顕著であることが確認された。さらに酸化ストレスと胎盤ATX産生との関係に着目して、in-vitroでの検討を進めた。HRTを用いた細胞実験において、酸化ストレス刺激はATX mRNA発現が誘導されたこと、そしてLPAシグナル刺激はHTRにおけるROS集積を減らす作用があることからATX-LPAシグナルは絨毛細胞において酸化ストレスに反応して誘導されてROSの消去に働く抗酸化システムとしての機能があることが示唆された。

 本研究における妊婦血清のデータおよび細胞実験の知見を踏まえて考えると、妊娠中の酸化ストレス蓄積に反応して胎盤におけるATX産生が誘導されていること、そして、遅発型HDPでは胎盤内の酸化ストレスの病的な集積が生じており、その結果としてATX産生が正常妊娠よりも亢進していることが推測された。正常妊娠の血清ATX濃度とBPRの関係で示唆されるように胎盤のATX-LPAシグナルは胎盤機能を胎児発育のために適切なレベルに調整する役割を担っていることが示唆される。

 本研究では妊娠初期の子宮内腔体積とATX-LPAシグナルシステムに着目して胎児発育・胎盤機能との関係を探索した。子宮内腔体積については妊娠後半期の胎児発育・胎盤機能との有意な関連は認められなかった。ATX-LPAシグナルシステムについては、胎盤における酸化ストレスの調整機構として機能していること、遅発型HDPの病態形成への関与が示唆された。妊娠中の血清ATX濃度の測定は胎盤機能を評価するために有用なバイオマーカーの候補となりうると考えられた。

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